宮里藍の逆転での連覇へお膳立ては整った。

　米女子ツアーのLPGAロッテ選手権は現地時間19日、ハワイ州のコオリナGCを舞台に第3ラウンドの競技を終了。この日首位と1打差の単独2位からスタートした藍は、時折小雨が降り風の強い難コンディションの中、我慢のゴルフで3バーディ、1ボギーの2アンダー70にスコアをまとめ、通算11アンダー単独3位の好位置をキープした。

　単独トップは3日間連続60台（65-69-68）をマークしたスーザン・ピーターセン（ノルウェー）。出だし3連続バーディで飛び出すと、ミスを最少限に食い止め通算14アンダーでシーズン初Vに王手をかけた。1打差の単独2位にはこの日のベストスコアタイ6アンダー66をマークしたセオ・ヒーキョン（韓）がつけている。

　単独3位の好位置を守った藍は前半の9ホールをスコアカード通りのプレーとし、「なかなかチャンスにつけることが出来なかった」とフラストレーションが溜まったものの「内容は悪くなかったので、後半1つ獲れれば波に乗れると思っていた」と落ち着いて戦況を分析していた。その言葉通りバック9では10番、15番、17番でバーディを奪って逆転Vに望みを繋いだ。

「明日は風次第。風が吹けば難しくなると思いますが、自分のゴルフをするだけ。フィーリングは悪くないので一日楽しんでられれば」と明るい表情で抱負を語った。

　しかし藍の敵は上にいるピーターセンやセオだけではない。通算10アンダー単独4位には17歳ながら抜群の安定感を誇るキム・ヒョージュ（韓）がつけ、通算9アンダー5位タイに世界ランク1位奪還を狙うステイシー・ルイス（米）、やはり17歳のアリヤ・ジュタヌガーン（タイ）ら勢いのある選手が続いている。果たして最終日、どんなドラマが待ち受けているのか注目だ。

　尚、宮里美香は通算1アンダー40位タイにとどまっており、上田桃子はすでに予選で姿を消している。