マット・クーチャー（米）が、マスターズ惜敗の悔しさを糧に次なる戦いに向かう。

　クーチャーは先週行われたゴルフの祭典マスターズで優勝争いに参加。大混戦の中、残り3ホールでトップタイにつける活躍ぶりを見せていたが、大詰めの16番パー3でボギーを叩いて優勝戦線から脱落。あと一歩のところでグリーンジャケットを逃し、3位タイで大会を終えた。

　ジョージア工科大生だった1998年にアマチュアとしてマスターズに出場したクーチャーは、2000年にプロ転向し、今ではツアーを引っ張る存在の一人にまで成長した。しかしメジャータイトルの壁は高く、惜敗した夜は「なかなか眠れなかった」というほどの悔しさを味わったという。

　そんなクーチャーだが、次なる戦い、米男子ツアーのRBCヘリテイジ（現地時間12?15日／サウスカロライナ州、ハーバータウンGL）へと気持ちを切り替えた。ここにはマスターズで32位タイの屈辱を味わった世界ランク1位のルーク・ドナルド（英）、マスターズ出場権を逃したアーニー・エルス（南ア）、マスターズ終了後にスピード違反で捕まったホセ・マリア・オラサバル（スペイン）らが様々な思いを抱えて乗り込んでくる。日本勢では今田竜二が出場し、こちらもマスターズを見ているしかなかった悔しさをプレーで晴らそうと意気込んでいる。

　ゴルフの祭典は終わったが、約2か月後には次なるメジャーの全米オープン（現地時間6月14?17日／カリフォルニア州、オリンピックC）が控えている。毎週毎週繰り広げられる大会の1打1打が次なる大一番に繋がっていく。そんな思いを胸に戦う選手たちに注目だ。