宮里藍が昨季初Vの地で連覇を狙う。

　米女子ツアーのLPGAロッテ選手権が現地時間17日、ハワイ州のコオリナGCを舞台に開幕する。新規大会として開催された昨季は2位タイに入ったミーナ・リー（韓）、アザハラ・ムニョス（スペイン）に4打差をつける圧勝劇で藍が初代女王に輝いた。

　その後、ウォルマートNWアーカンソー選手権でも優勝し、通算勝利数を『9』に伸ばした藍だが、現在の女子ゴルフ界は群雄割拠の戦国時代。長い間ロレックスランキング（女子世界ランキング）No.1を守り続けてきたヤニ・ツェン（台）が昨季からの不調で転落、代わって新女王の座についたステイシー・ルイス（米）もわずか1か月でクラフト・ナビスコ選手権を制したインビー・パーク（韓）に取って代わられた。そんな中で藍は今季未勝利、ランキングでも9位に甘んじている。

　それだけに連覇でライバルたちを一気に追い上げたいところ。大会前に混戦が続くツアーについて質問された藍は「いろいろな国からたくさんの素晴らしいプレーヤーが来ている。説明するのは難しいけど、それでモチベーションは高まり、競争心が保たれている。お互いから色々なことを学んでいるんです。同時にいろいろな国のいい友達がいて、毎日エキサイティングで私にとっては冒険みたいなもの」と笑顔でコメントしたが、裏を返せばそれは自信の表れととることもできる。

　今季は自身2013シーズン初戦のホンダLPGAタイランドの後、移動の際に追突事故に遭うアクシデントで1試合の休養を余儀なくされたが、RRドネリーLPGAファウンダーズカップで単独2位になるなど調子は悪くない。いいイメージの残るコースでしっかりとまずは1勝したいところだ。予選ラウンドではルイス、“スーパールーキー”モリヤ・ジュタヌガーン（タイ）と同組になった。今季勢いのある2人を相手に藍がどんなゴルフを見せるてくれるのか楽しみだ。

　もう一つ注目したいのが、15歳のアマチュアながらすでに実力十分のリディア・コ（ニュージーランド）と、昨季日本ツアーのサントリーレディスオープンゴルフトーナメントで圧勝した後、昨年10月にプロ転向した17歳のキム・ヒョージュ（韓）、更にはモリヤの妹でホンダLPGAタイランドで単独2位に入った17歳のアリヤ・ジュタヌガーン（タイ）が一緒にプレーする組。どの選手も今後の米ツアーを背負っていくであろう逸材、最初に抜け出すのは果たして誰か。

　もちろんパーク、ルイス、ツェン、チェ・ナヨン（韓）らのトッププレーヤーたちも揃って参戦。宮里美香、上田桃子の日本勢2人も加わり常夏のハワイで激突する。