「手負いのゴルファーには気をつけろ」の格言通り、病み上がりの上田桃子が好調なゴルフでトップ10圏内に浮上した。

　米女子ツアーの今季メジャー第1戦、クラフト・ナビスコ選手権（カリフォルニア州、ミッション・ヒルズCC）は現地時間30日、第2ラウンドの競技を終了。この日首位と5打差の18位タイからスタートした上田は出だし（10番スタート）の2連続バーディで流れをつかむと、15番で唯一のボギーを叩いたものの持ち前のショットにパットが噛み合い4バーディ、1ボギーの3アンダー69の好スコアをマーク。通算4アンダーまでスコアを伸ばし、首位を走るヤニ・ツェン（台）に4打差の8位タイに順位を上げた。

　2週間前のRRドネリーLPGAファウンダーズカップ参戦中に発熱し、体調不良のため棄権を余儀なくされた上田。その後帰国し検査を行い、休養を取ったあとに調整不足ながら今大会への出場を決めた。それもひとえにアメリカで勝ちたいという強い意志があるからこそ。「毎日アンダーパーで回るという目標をクリア出来たのは大きい。風もあって難しかったけれど良い集中力を保てた」と手応えも十分。目標の「2桁アンダー」を達成するためには、さらに条件が難しくなる決勝ラウンドでのバーディラッシュが必須となる。

　一方、同じく18位タイからスタートした宮里藍は10番スタートの前半こそ3バーディ、2ボギーの1アンダーで折り返したが、後半はバーディが奪えず5番でボギーを叩いてイーブンパー72。通算1アンダー22位タイにとどまっている。

　また、今大会スポット参戦の馬場ゆかりは2バーディ、3ボギーの1オーバー73とスコアは伸ばせなかったが、カットラインぎりぎりの通算4オーバー69位タイで滑り込み予選突破。一方、宮里美香は昨年7位タイに入った思い入れの強い大会で2日目も大苦戦。肝心なところでパットが決まらず1バーディ、3ボギー、1ダブルボギーの4オーバー76を叩き、通算7オーバー96位タイで無念の予選落ちを喫している。