宮里藍とヤニ・ツェン（台）。シーズン第2戦のホンダLPGAタイランドで一騎討ちを演じた2人が、再び最終日最終組で激突する。

　米女子ツアーの今季第4戦で米本土初戦となるRRドネリーLPGAファウンダーズカップは、アリゾナ州のワイルドファイアGCを舞台に現地時間17日、第3ラウンドの競技を終了。強風が吹き荒れたこの日、後半の3連続を含む6バーディ（ノーボギー）を奪った宮里が前日トップのツェンに通算14アンダーで並び首位タイに浮上。今季初Vに向け最高のポジションを確保した。

「前日より間違いなく難しかった。この風でグリーンが乾き、堅さが増してバーディを獲るのが本当に難しいコンディションでした。でも辛抱強くプレー出来ましたし、パットの調子が良いので6アンダーを出せたのだと思います」と納得のゴルフに達成感を滲ませた宮里。結果を気にせず、気持ちを今この瞬間につなぎ止め、目の前のショットに集中した結果が「3日間でボギー1つ」の完璧な内容に繋がったのだとか。

　最終日の相手は不動のロレックスランキング（女子世界ランキング）1位ツェン。ホンダLPGAタイランドでは1打差の首位からスタートしながら、早い段階でツェンに逆転を許し、終盤追い上げたものの1打足りずに惜敗を喫している。敗戦後は「今回は負けたけれど、次は私が勝ちます」と爽やかに勝利宣言した宮里に、早くもその機会が訪れた。最終日は気温が下がり風雨が強まる荒れ模様の予報だが「沖縄育ちなので風は好きです。吹いてくれた方が私には有利」と自信をのぞかせる。「一緒に回ると楽しいので大好き」というツェン相手に、いよいよリベンジ劇の幕が切って落とされる。

　その他上位陣は通算13アンダー単独3位にナ・エン・チョイ（韓）、通算11アンダー単独4位にキム・インキョン（韓）が続き、通算10アンダー単独5位にインビー・パーク（韓）がつけている。通算9アンダー6位タイには連覇を狙うカリー・ウェブ（豪）、ポーラ・クリーマー（米）、クリスティー・カー（米）、スーザン・ピーターセン（ノルウェー）、リュウ・ソヨン（韓）ら実力者がひしめいている。

　宮里（藍）と同じ2位タイからスタートした宮里美香はスコアを3つ落とし、通算5アンダー25位タイに大きく後退。また、前日カットラインぎりぎりで決勝ラウンド進出を決めたルーキーの金子絢香も、3オーバー75の低調なスコアで通算3オーバー71位タイに低迷中。上田桃子は棄権している。

　尚、今大会はLPGAの創始者（ファウンダーズ）たちに敬意を表する大会で、賞金やポイントはランキングに加算されるが、実際の賞金は全額チャリティに充てられる。