宮里藍が世界に羽ばたくきっかけを作った地で今季初優勝を狙う。

　米女子ツアーの今季第4戦で米本土初戦となるRRドネリーLPGAファウンダーズカップは現地時間15日、アリゾナ州のワイルドファイアGCを舞台に開幕。宮里（藍）、宮里美香、上田桃子、金子絢香の4人の日本勢が揃って参戦する。

　会場のあるアリゾナ州フェニックスは宮里（藍）が心酔し、ラッキーナンバーにもしている『ビジョン54』の著者、ピア・ニールソン（スウェーデン）女史の本拠地でもある。「18ホール全てバーディ」という究極のスコア54を目指すという考え方の提唱者であるニールソン女史は、引退したホール・オブ・フェイマー、アニカ・ソレンスタム（スウェーデン）が師事したことで有名となり、今では世界中からその教えを請いに来る者が後を絶たない。

　その教え子の一人として宮里（藍）は大きく成長し、ロレックスランキング（女子世界ランキング）No.1の座を争い、米ツアーを引っ張る選手になった。今季はこれまで2試合に出場し、ホンダLPGAタイランドで優勝争いの末の単独2位、HSBC女子チャンピオンズでは最終日に追い上げての6位タイと好調なところを見せており、さらにパワーの得られるこの地でシーズン初優勝を狙っている。

　一方、相変わらずの強さを見せる現在のロレックスランク1位ヤニ・ツェン（台）からはやはり目が離せない。ホンダLPGAタイランドで宮里（藍）を振り切って優勝しているが、それ以外の2試合も開幕戦で8位タイ、HSBC女子チャンピオンズで単独5位と、安定したプレーぶりは今季も変わらない。

　一時は戦国時代といわれた米女子ツアーで頭ひとつ抜き出た存在となっており、今季もどこまで勝ち星を増やすのかに注目が集まっている。

　他にディフェンディング・チャンピオンのカリー・ウェブ（豪）やナ・エン・チョイ（韓）、クリスティー・カー（米）、スーザン・ピーターセン（ノルウェー）ら実力者たちが勢ぞろい。2週間後に迫った今季メジャー初戦、クラフト・ナビスコ選手権（29日?4月1日／カリフォルニア州、ミッション・ヒルズCC）を見据えながらの激戦が予想される。