石川遼が20歳でのマスターズ優勝に挑戦できることになった。

　昨年は未勝利に終わり、年末の世界ランキングトップ50にも入れず、現在も50位台をうろうろしている石川は、実力では未だに大会出場権がない。幼い頃、卒業文集に書いた「20歳でマスターズ優勝」と言う目標のスタートラインに立つため、大会直前までにトップ50に入って出場権を得ようと必死の戦いを続けていた。

　だが、ここでマスターズ側から救いの手が差し伸べられた。大会の舞台となるオーガスタナショナルGCのチェアマンを務めるビリー・ペイン氏が、「石川は日本、そしてアジアにおけるメジャーへの関心を高める存在」と語り、特別招待での大会出場が認められたのだ。

　石川は17歳で出場した2009年のマスターズでも特別招待を受けたことがあり、これが2度目となる。今回は国内男子ツアーで賞金王争いを繰り広げ、米男子ツアーでも戦う選手に成長しているだけに、特別招待での出場は複雑な気持ちに違いない。だが、大会前までに実績を上げて世界ランクトップ50入りを果たせば、堂々とコースに乗り込むことができる。大舞台に向けて、石川はさらにモチベーションを上げて戦い続けることになる。