ルーク・ドナルド（英）が遂に欧米ダブル賞金王の快挙を達成した。

　欧州ツアー最終戦、ドバイ世界選手権（UAE、フメイラー・ゴルフ・エステイツ）は現地時間11日、最終ラウンドの競技を終了。最終ホールで12メートルのロングパットを沈めイーグルを奪ったアルバロ・キロス（スペイン）が通算19アンダーで逃げ切って優勝を飾り、3打差の単独3位に食い込んだドナルドが賞金王の座を確定させた。

　今大会で9位以内に入れば前人未到の欧米両ツアーマネーキングのタイトルを獲得することになっていたドナルドは快挙を達成し、重圧から解放された爽やかな笑顔を見せた。

「この数か月というもの、そのこと（ダブル賞金王）ばかり考えて来た。今日13番でリーダーボードを見たときローリー（・マキロイ）の名前がなかったので自分が歴史を塗り替えたことがわかった。残りの6ホールはまるで現実味がなかったよ」とドナルド。

　米男子ツアーの最終戦で不可能と思われた逆転優勝を飾り、賞金王のタイトルをもぎ取ったドナルドだが、プライベートでは他界した実父の葬儀を行った直後、一家に第2子となる女の子が誕生。人生のさまざまな局面を経験し5週間ぶりに出場した今大会で初日出遅れながら、プレッシャーをはね除けて単独3位の好成績を収め歴史に残る偉業を成し遂げた。

　一方、今大会で優勝し、ドナルドが10位以下なら逆転での賞金王のチャンスがあったローリー・マキロイ（北アイルランド）はウイルス性の発熱に見舞われて力尽き、通算9アンダー11位タイに終わり賞金ランク2位にとどまった。次週はタイで試合に出場する予定だったが、体調不良で欠場することを決めている。

　勝ったキロスに2打差の単独2位にベテランのポール・ローリー（スコットランド）が入り、通算16アンダー単独3位にドナルド。マスターズチャンピオンのチャール・シュワーツェル（南ア）は通算13アンダーで単独5位に入っている。