石川遼が来年のマスターズ出場を目指して最後の戦いに挑む。

　現地時間15日開幕のアジアンツアー最終戦、タイランドゴルフ選手権（タイ、アマタスプリングスCC）に出場する石川は現在、世界ランキング50位。マスターズへの切符が手に入るのは、年末時点での50位までで、ギリギリの位置にいるということになる。これを逃すと、来年の大会直前での50位以内を狙わなければならない。日本ツアー開幕が遅いため、レベルの高い米ツアーで結果を出さなくてはならず、苦しい立場に追い込まれる。子供の頃から目標にしてきた20歳でのマスターズ優勝。その場に立つためには、とにかくここで結果を出したいところだ。

　だが、現地入りした石川は、ランキングについて「考えないことにした」と潔く口にした。「今年の集大成というか、特別な日にしたい」と、あくまで前向きだ。

　この大会には、マスターズ王者チャール・シュワーツェル（南ア）、全英オープン王者ダレン・クラーク（北アイルランド）、世界ランクNo.3のリー・ウェストウッド（米）らも参戦する。全米オープン覇者で、賞金王タイトルがかかった先週の欧州最終戦で発熱し、力尽きたローリー・マキロイ（北アイルランド）は残念ながら欠場するが、今年最後の戦いで、石川が待望の優勝に挑み、オーガスタ行きを決めるつもりだ。

　他にセルヒオ・ガルシア（スペイン）、金庚泰（韓）、ジーブ・ミルカ・シン（インド）、プラヤド・マークセン（タイ）、ジョン・デイリー（米）、フランキー・ミノザ（フィリピン）らが参戦。日本勢は、片山晋呉、久保谷健一、平塚哲二、岩田寛、松村道央、谷昭範、市原弘大、内藤寛太郎、片岡大育などが出場し、世界の実力者たちとの戦いに挑む。