スランプからの脱却をはかる宮里藍がまずまずの滑り出しを見せた。

　豪州、欧州両女子ツアー共催のANZレディース・マスターズ（豪州、ロイヤルパインズ・リゾート）が現地時間の8日開幕。当初72ホールで行われるはずが、現地を襲った豪雨により第1ラウンドが8日にずれ込み、急遽54ホールに短縮されるアクシデントがあった。だが、晴れて風が吹いたこの日、宮里は4バーディ、2ボギーの2アンダー70で回り、首位のニッキー・ギャレット（豪）に3打差の26位タイと、順調なスタートを切った。

「すごく内容の濃いラウンドでした」と声を弾ませた宮里。昨季後半、ショットの不調からスランプに陥ったが、不安だったドライバーも「曲がる範囲が大きくなかったから気楽にできた」と、アンダーパーのプレーに納得の表情を見せた。パー3を除く14ホール中、フェアウェイをとらえたのは半数強の8ホール。しかしそこからのショットが冴え、18ホール中13ホールでパーオンに成功し、果敢にバーディチャンスを作っていった。

　コーチである父・優さんから一人立ちし、「アドバイスは受けずに、自分でやる」と決意も新たに臨む今季。新生・宮里藍の青写真はもう出来上がっている。

　一方、前週のMFS全豪女子オープンで不本意な成績に終わった横峯さくらも徐々に調子を上げてきた。この日は3バーディ、1ボギーの安定したゴルフで宮里と同じ26位タイ。「調整段階だから好調ではないが、ショットは先週よりかなり良くなっている」と表情は明るかった。

　その他、下村真由美は1アンダー71で38位タイ。前週5位タイと健闘した櫻井有希は1オーバー73で68位タイ、アマチュアの森美穂（福井工大福井中）は2オーバー74の82位タイ発進。また今季国内ツアーに復帰する東尾理子は、5オーバー77と崩れて119位タイ、横峯留衣は8オーバー80を叩き、138位タイと大きく出遅れた。

　上位は欧州ツアー3年目のギャレットと1打差の2位タイに、アマチュアのクリスティー・スミス（豪）の他、ジョアンナ・ヘッド（豪）、リサ・ホール（英）らが続いている。3アンダー69の12位タイに2週連続優勝を狙うディフェンディング・チャンピオンのカリー・ウェブ（豪）、一昨年のチャンピオンのエイミー・ヤン（韓）他がつけている。