夢の舞台で宮里藍が好スタートを切った。

　ゴルフ発祥の地セントアンドリュース・オールドC（スコットランド）を舞台に、現地時間の2日開幕した女子の今季メジャー最終戦、全英リコー女子オープンの第1ラウンド。ショット、パットともに好調な宮里は6バーディ（1ボギー、1ダブルボギー）を奪い、3アンダー70の好スコアをマーク。日没サスペンデッドとなったため暫定ではあるが、首位と3打差の4位タイと絶好のポジションを確保した。

　宮里にとって全英はプロになって初めて挑戦したメジャーだけに思い入れが深い。しかも一昨年11位タイ、昨年9位と着実に順位を上げており、「今年こそ優勝を」という思いは周囲だけでなく本人の中にもある。「歴史を感じながら楽しんでプレーすることができました。パットが良かったし、すごくいいスタートが切れたと思います」と手応えは十分。しかしこれで浮かれることなく「（良かったことは）リセットして、明日はもう1回今日と同じようなプレーをしたい」と前を向く宮里。夢のツアー初勝利、そして目標のメジャー初Vがいよいよ現実になってきた。

　宮里以外の日本勢は前週フランスで行われたエビアン・マスターズで6位タイに入った上田桃子がイーブンパー73にスコアをまとめ、ポーラ・クリーマー（米）、朴セリ（韓）、ミッシェル・ウィー（米）らとともに暫定21位タイにつけた。不動裕理は1オーバー74で暫定36位タイ。メジャー初挑戦の佐伯三貴が3オーバー76、暫定69位タイにつけている。また、先の選挙で参議院議員になったばかりの良郎氏がキャディを務めた横峯さくらは、4オーバー77とふるわず、大山志保、クリスティー・カー（米）、カリー・ウェブ（豪）らと並び暫定82位タイと出遅れた。

　一方この日、単独トップ（暫定）に立ったのはメジャー初勝利を狙うロレーナ・オチョア（メキシコ）。「午前中、風が穏やかなコンディションを味方につけられた」と3メートル以内のバーディパットをことごとく沈めて6バーディ、ノーボギーの67をマーク。暫定2位タイのルイーズ・フリーバーグ（スウェーデン）、ルーキーのイン・ビー・パーク（韓）に2打差をつけトーナメントをリードした。またアニカ・ソレンスタム（スウェーデン）は1アンダー72の暫定10位タイ。