大観衆が取り囲む最終18番パー5で、第2打をグリーン奥に1メートルオーバーしたベルンハルト・ランガー（独）。3打目のチップショットをエッジに落とし、4.5メートル先のカップに吸い込まれていくのを静かに見守った。

　鮮やかなイーグルを奪取し、マスターズ2勝の普段物静かな男が、珍しく両手を上げて万歳し、ギャラリーにアピール。出場2試合連続優勝で今季4勝目を飾った。

　米チャンピオンズツアーの3M選手権（ミネソタ州ブレイン、TPCツイン・シティーズ）は現地時間12日、最終ラウンドの競技を行った。ツアー2勝目を目指して単独首位で出たニック・プライス（ジンバブエ）が伸び悩むスキに、2打差の通算9アンダー4位でスタートしたランガーが猛チャージ。12番を終えた段階で通算14アンダーまでスコアを伸ばした。そのまま最終18番を迎えると、劇的なイーグルで締め、7アンダー65の通算16アンダー。最終組でプレーしていた2位のアンディ・ビーン（米）に1打差をつけて勝利をもぎ取り、昨季賞金王の貫禄を見せた。

　一方、プライスは1アンダー71で回り、通算12アンダー5位タイ。ツアー初優勝を狙うマーク・オメーラ（米）はこの日8アンダー64と爆発し、通算11アンダー7位タイで大会を終えた。尚、日本勢は出場していない。