メジャー3勝のアーニー・エルス（南ア）が復活への祈りを込めて全英オープンの前哨戦、欧州ツアーのバークレーズ・スコティッシュ・オープン（現地時間9日開幕、スコットランド、ロックローモンドGC）に乗り込んできた。

　マスターズ、全米オープンでいずれも予選落ちと、今年のメジャーでは良い結果を残せていないエルスは、次週のメジャー第3戦に向けて意欲満々。「今週良いプレーをしてチャンスがあればうれしいね。しばらくチャンスもなかったから感じをつかみたいんだ。ゴルフも良くなってきているから」と胸を張った。

　2002年にミュアフィールドで行われた全英オープンでメジャー3勝目を飾ってから早くも約7年。その後、同大会では2位、3位、4位タイ、7位タイと再三上位に入ったものの、メジャータイトルは増えていない。それどころか、故障やスイング改造などもあって、低迷していると言った方が適切なのが現状だ。

　そんな中、今大会の予選ラウンドでは、ライダーカップ欧州チーム主将でもあるコリン・モンゴメリー（スコットランド）と同組でプレー。2度制した全米オープンでいずれも優勝争いを演じて勝った相手だけに、良いイメージを取り戻すのには最高の組み合わせだ。ビッグイージーの逆襲が大好きなコースで始まる。

　エルス、モンゴメリーに加え、マスターズ王者アンヘル・カブレラ（アルゼンチン）、リー・ウェストウッド（英）など実力者が出場。カミロ・ビジェガス（コロンビア）、アダム・スコット（豪）、ローリー・マッキルロイ（北アイルランド）、イアン・ポルター（英）らも顔を揃え、メジャーを前にした最後の戦いは激戦必至の様相を見せている。

　日本からは全米オープンで一時4位タイにつける活躍を披露した矢野東も、大一番を前に伝統の大会に参戦。メジャーの空気を経験し、また1つ大きくなった男が欧州ツアーで大暴れするかもしれない。