地元アイルランド出身の22歳シェーン・ローリーが後続に2打差をつけて首位（タイ）を守り、史上3人目の欧州ツアーアマチュア優勝に王手をかけた。

　同ツアーのスリー・アイリッシュ・オープンは、アイルランドのコラウスGCを舞台に現地時間の16日、第3ラウンドの競技を終了。前日驚異の『62』をマークしたアマチュアのローリーはこの日、大御所コリン・モンゴメリー（スコットランド）に「想像を超える」と言わしめたプレーで1アンダー71にスコアをまとめ、通算16アンダーでロバート・ロック（英）とともにトップの座を分け合った。

　強風に見舞われメジャーチャンピオンのポール・ローリー（スコットランド）が77を叩いて前日の4位から9位タイへ後退。世界ランク15位のリー・ウェストウッド（英）は77で8位タイから15位タイへ順位を落とし、ツアー優勝経験を持つローリー・マッキルロイ（北アイルランド）も76と崩れ35位タイに低迷する難コンディションで、ローリーの『71』は称賛に値する。しかし本人は「最終ホールで3パットのボギー。ピンを狙い過ぎて墓穴を堀った」と最後のボギーでロックに並ばれ悔しそう。だが「この位置は素直にうれしい。今週ここまでやってきたのと同じことを明日もすればチャンスはある」とアマチュア優勝に意欲を見せた。

　同ツアーでのアマチュア優勝といえば、今年2月に行われたジョニー・ウォーカー・クラシックでのダニー・リー（ニュージーランド）が記憶に新しいが、フィールドの厚さを考えると今大会で勝つことの方が難しい。史上もっとも衝撃的なプロデビュー戦（ローリーはこれまでプロの試合に出たことがない）となっている22歳の最終日の戦いが楽しみだ。

　なお前日ローリーを抜いてコースレコードの『61』と爆発したグラエム・マクドウェル（北アイルランド）がケガのため棄権する波乱があった。地元出身のメジャーチャンピオン、パドレイ・ハリントン（アイルランド）はすでに予選で姿を消している。