2008年シーズンの欧州ツアーではスウェーデン人初の賞金王が誕生した。

　マスターズ8位タイ、全米オープン4位タイ、全英オープン7位タイ、全米プロ20位タイと08年メジャーすべてで安定した成績を残したロバート・カールソン（スウェーデン）。欧州ツアーでも2勝し、賞金ランク首位で最終戦ボルボ・マスターズを迎えた。

　賞金王争いは全英オープン、全米プロでメジャー連勝したパドレイ・ハリントン（アイルランド）がカールソンに肉薄。さらにリー・ウェストウッド（英）、ミゲール・A・ヒメネス（スペイン）の3人が逆転のチャンスを抱えて緊張感漂う大会に突入した。

　カールソンは少しナーバスになり、優勝争いに顔を出すことなく4日間の競技を終了。ハリントン、ヒメネスも今ひとつだった。その中でウェストウッドが気を吐き、首位に3打差2位タイで最終ラウンドをスタート。優勝すれば逆転賞金王だったが、気負いすぎたのか途中連続ボギーを叩くなど自滅。カールソンは勝ったソレン・ケルドセン（デンマーク）にアシストされる形で初めて頂点に立った。

　過去にアニカ・ソレンスタムやリサロッティ・ノイマン、ヘレン・アルフレッドソンなどメジャー王者を多く輩出している女子に遅れを取っていたスウェーデン男子。カールソンはビッグタイトルをつかみ、「スウェーデンゴルフ界にとって最高の一日」と感慨深い言葉を残した。母国のゴルフ界に大きな影響を与えたことは間違いなかった。