前週のホームコースでの勝利に気を良くしているセルヒオ・ガルシア（スペイン）が好発進を切った。

　賞金ランクトップ60が激突する欧州ツアーの今季最終戦、ボルボ・マスターズ（スペイン、クラブ・デ・ゴルフ・バルデラマ）が現地時間の30日開幕。前週の優勝で世界ランク3位に浮上したガルシアは、強風の難しいコンディションの中、3アンダー68にスコアをまとめ、首位のソレン・ケルドセン（デンマーク）に3打差の単独2位と絶好のポジションにつけた。

　2アンダー69、3位タイにデビッド・リン（英）とアンソニー・ウォール（英）が続き、現在賞金ランク3位で逆転賞金王の可能性があるリー・ウェストウッド（英）は1アンダー70、5位タイの好位置を確保した。しかし「もし賞金王のタイトルを獲ったら皆に好きなだけビールを振る舞う」と公言している同ランク1位のロバート・カールソン（スウェーデン）は、2オーバー73で同ランク4位のミゲール・A・ヒメネス（スペイン）と並び16位タイ発進。今季メジャー2勝のパドレイ・ハリントン（アイルランド／同ランク2位）は5オーバー76を叩き、43位タイと大きく出遅れた。ちなみにランク4位までの選手に賞金王のチャンスがある。

　熾烈な賞金王争いを尻目に、同ランク9位でタイトル争いに関係のないガルシアは、ノープレッシャーの中で伸び伸びとしたプレーを続けている。「難しいコースに風が吹いたんだからコンディションはかなりタフ。でも今日はいいスタートだった。ショットは切れていたし、グリーンを外してもリカバリーが上手く行った」と納得の表情を浮かべた。どうやら今週もガルシアを中心に優勝争いが動きそうな予感である。

　なお昨年の賞金王ジャスティン・ローズ（英）は、9オーバー80の大叩きで最下位（57位）からのスタートを余儀なくされた。