セルヒオ・ガルシア（スペイン）が地元での勝利を同郷の英雄、セベ・バレステロスに捧げた。

　欧州ツアーのカステロ・マスターズ・コスタ・アサール最終ラウンド（現地時間26日、スペイン、クラブ・デ・カンポ・デル・メディテラネオ）は、2位タイに4打差の通算16アンダー単独首位でスタートしたガルシアが、この日4アンダー67でプレー。通算20アンダーでピーター・ヘッドブロム（スウェーデン）に3打差をつけて優勝した。

　現在も父が所属プロとして働く今大会の開催コースは、子供の頃から遊んでいた庭のようなもの。出だしから4連続バーディの猛攻を見せたヘッドブロムに追い上げられたが、終始落ち着いたプレーで勝利を手に入れた。

　その心の中には脳腫瘍で3度目の手術を受けて入院しているバレステロスへの思いがあった。「僕には何もできないけれど、セベのことを考えていました。彼とその家族に愛を贈り、早い回復を祈っています。僕のこの優勝が少しでもその助けになれば…」。スペイン勢にとってとてつもなく大きな存在であるバレステロスの回復を祈ったガルシアの勝ち星は、病床に届いたに違いない。

　その他、通算15アンダー3位にアレクサンダー・ノレン（スウェーデン）。バレステロスの身を案じるスペイン勢ではアルバロ・クイロスが通算11アンダー13位タイ、ホゼ・マリア・オラサバルが通算10アンダー15位タイと頑張りを見せた。