モデルの経験もある美人プロ、サンドラ・ガル（独）がプロ4年目にして初の栄冠に輝いた。メジャー前哨戦でもある米女子ツアーのキア・クラシック（カリフォルニア州、パシフィック・パームズ・リゾート）は現地時間27日、最終ラウンドの競技を終了。首位に1打差の2位からスタートしたガルが、世界ランク2位の申智愛（韓）とのマッチレースに最終ホールのバーディでピリオドを打ち、嬉しいツアー初優勝を成し遂げた。

　この日は“ファイナルラウンドクイーン”の異名を取る首位スタートの申が序盤の3ボギーでつまずいたことでガルが俄然有利な展開に。4番ですでにガルが1打リードし申は完全に劣勢に立たされた。それでも世界ランク1位返り咲きを狙う申は後半10番、13番、15番でバーディを奪って再びガルに並びかけ、両者通算15アンダーで迎えた最終ホール。パー5の第3打をピンそばに寄せてバーディを奪ったガルに対して、申はバーティパットを外してガルが僅差の勝利をものにした。

「プレーオフはやりたくなかったので最後のジエ（申）のパットは見ていられませんでした（笑）。今朝目覚めたときとても気分が良くて、その通りの結果になってとても嬉しいです」とガル。男子のゴルフ界では現在ガルが「ジュニアの頃よく一緒にゴルフをした」と言うマーティン・カイマー（独）が世界ランク1位に君臨している。幼馴染みに刺激を受けたジャーマンガールにとってこの1勝はトッププロへの第一歩だ。

　その他、上位は通算11アンダー3位タイにクリスティー・カー（米）とインキョン・キム（韓）が入り、この日6アンダー67をマークした世界ランク1位のヤニ・ツェン（台）が通算9アンダーでナ・エン・チョイ（韓）と並び5位タイに食い込んでいる。

　日本勢は「悔いが残らないようなゴルフがしたい」と最終日の巻き返しを誓っていた宮里美香が2アンダー71とスコアを伸ばし、通算4アンダー16位タイに入ったのが最高。それでも終盤までトータル6アンダーとトップ10入り間近だったが、16番パー4で痛恨のダブルボギーを叩いて後退。不完全燃焼に終わった借りは次週のメジャー、クラフト・ナビスコ選手権で返すつもりだ。

　また先輩格の宮里藍は2番で幸先の良いバーディを奪いながら、その後ジリジリとするような展開でスコアを伸ばせず、12番でこの日唯一のボギーを叩いてしまう。それでも最終18番パー5はきっちりバーディで締めくくり1アンダー72でホールアウト。通算2アンダー24位タイで4日間の競技を終えた。

　もう1人、上田桃子は2番のダブルボギーでつまずき、中盤からは流れを取り戻したものの1オーバー74止まり。通算1オーバーは32位タイの平凡な成績に終わった。尚、大山志保はカットラインに1打足りず予選で姿を消している。