今季限りで終了する伝統の1戦は、85人がアンダーパーをマークする混戦模様の滑り出しとなった。

　米女子ツアーの第31回 LPGAコーニング・クラシックがニューヨーク郊外のコーニングCCを舞台に現地時間21日、最後の大会の幕を開けた。快晴に恵まれた第1ラウンドのこの日、好スコアが続出。首位タイには8アンダー64と爆発した朴ヒーヨン（韓）とカリーン・イシャー（仏）の2人が並び、1打差の3位タイにサラ・リー（韓）、ミネア・ブロムクヴィスト（フィンランド）、カン・ソーヨン（韓）、韓煕円（韓）、サンドラ・ガル（独）が続き、2打差の8位タイにポーラ・クリーマー（米）、モーガン・プレセル（米）ら人気者がつける展開となっている。

「午前中は風もなく絶好のコンディションだった」と言う朴は、9バーディ（1ボギー）の猛攻でトップ（タイ）に立つと「日曜日は私の誕生日。是非、優勝を自分自身にプレゼントしたい」と念願の初優勝に意欲を燃やした。

　また上位発進のクリーマーは「距離が長くないので（パー4の）セカンドはウェッジでグリーンを狙って行けます。このままの天気が続くとバーディ合戦になるでしょうね。私としては、もっと風が吹いてもらいたいです。そうすればサバイバルレースになって、混戦から抜け出すことが出来そうだから」と、皆が嫌う荒れ模様の天候を期待している。

　日本勢は3アンダー69で回った宮里藍（5バーディ、2ボギー）と大山志保（4バーディ、1ボギー）が32位タイとまずまずのポジションを確保。宮里美香が2アンダー70で54位タイにつけたが、上田桃子は3バーディ、1ボギー、1ダブルボギーのイーブンパー72で86位タイと出遅れ。「前半、チャンスのパー5でバーディを獲れなかったのが痛かった。31パットは打ち過ぎです。テリー（元アニカ・ソレンスタムの専属キャディ）とのコンビは2か月たって慣れて来たけれど、今日は2人の意見が噛み合なかった。私が思ったようにプレーするとテリーの方の読み当たっていて、テリーの言うことを採用すると、私の方が合っているという風だった」と、読みが裏目に出てスタートダッシュを逃した格好だった。

　だがまだ試合は始まったばかり。89年に岡本綾子が勝っている伝統の1戦で、日本勢が明日以降のチャージを誓っている。