かつて“熊本の神童”と呼ばれた清田太一郎が優勝戦線を賑わしている。

　欧州、アジア両ツアー共催のジョニー・ウォーカー・クラシックは、インドの首都ニューデリー、DLFゴルフ＆CCを舞台に現地時間の2月29日、第2ラウンドの競技を終了。初日3位タイの好発進を見せた清田が、ノーボギーの5アンダー67の好スコアで回り、通算9アンダーで3位タイの座を守った。

　通算10アンダーまでスコアを伸ばした、地元ニューデリー在住のシブ・カプール（インド）とユンホ・パーク（豪）の2人が首位を分け合った。清田と同じ3位タイにこの日7アンダー65と爆発したジョティ・ランダワ（インド）がつけている。

　昨年の国内ファイナルQTで2位に食い込み、今季国内男子ツアーへのフル参戦が決定している清田。新たな活躍の場所を求め、アジアンツアーにも積極的に出場している。もともと海外志向は強く、00年には全米アマで8位入賞を果たした経験を持つ。熊本の神童と呼ばれて話題になった小学生時代には、クレイグ・スタドラー（米）の息子、ケビン・スタドラー（米／現米男子ツアープレーヤー）と対決。飛距離で相手を一蹴したこともある。

　プロになってから周囲の期待に応えられずくすぶっていたが、上田桃子や諸見里しのぶを育てた江連忠プロに師事してから徐々に調子を上げてきた。今大会は世界ランク5位のアダム・スコット（豪／現在5位タイ）をはじめ、ビジェイ・シン（フィジー／現在13位タイ）らメジャークラスの大物が出場しており、そこで結果を出せば大きな自信につながる。清田にとって本当の勝負はプレッシャーがかかる第3ラウンド以降の決勝ラウンドになりそうだ。

　なお日本でもお馴染みのフランキー・ミノザ（フィリピン）はカットラインに1打足りず予選落ち。イアン・ポルター（英）はこの日4アンダー68をマークしたが、初日の出遅れが響き、通算イーブンパー79位タイで決勝ラウンド進出ならず。大御所コリン・モンゴメリー（スコットランド）も通算6オーバー125位タイで予選で姿を消した。ちなみにインド開催ということもあり、出場18人中11人のインド勢が決勝にコマを進めた。

　また日本勢もう1人の出場者、高山忠洋は1アンダー71にスコアをまとめた。だが、通算7オーバーはカットラインに遠く及ばず、127位タイで決勝ラウンド進出を逃している。