前週の香港オープンに続き2週連続優勝を狙うイアン・ポルター（英）が大ギャラリーの目の前で首位タイに浮上した。

　欧州ツアーの今季最終戦ドバイ世界選手権（UAE、フメイラー・ゴルフ・エステーツ）は現地時間26日に第2ラウンドの競技を行い、初日5位タイにつけたポルターが2日間ノーボギーで通算9アンダーとし、この日コースレコードタイの『64』で回ったロス・フィッシャー（英）と並びトーナメントをリードした。1打差の単独3位に世界ランクNo.1のリー・ウェストウッド（英）が続き、通算7アンダー4位タイにポール・ケイシー（英）、マーティン・カイマー（独）らがつけ、ライダーカップメンバーがリーダーボードの上位を独占している。

「序盤で花火を打ち上げることができた」と語るのは出だし1番から4連続バーディで飛び出したポルター。連覇を狙うウェストウッドと同組でのラウンドは、この日1番のギャラリーを引き寄せ、その声援に応えるようにノーボギーの安定したゴルフを披露した。ちなみに優勝した前週から数え6ラウンド中、5ラウンドがノーボギーという好調ぶりである。「こういうゴルフができていると楽しい」という“石川遼憧れの人”ポルターが2週連続Vにピタリと照準を合わせた。

　また、ポルターと並びトップに立ったフィッシャーは現在賞金ランク14位。昨年のこの大会では優勝なら賞金王の可能性もあったが、今年はどう転んでもタイトルの芽はない。「だから今年はプレッシャーがないんだ。昨年は緊張でガチガチだったけど、今回はただ目の前のショットに集中すればいいだけ。今のところ思い通りのゴルフができている」と調子の良さをうかがわせる。

　その他、初日首位発進のロベルト・カールソン（スウェーデン）は3オーバー75を叩いて通算4アンダー12位タイに大きく後退。全英オープン王者のルイス・ウーストハウゼン（南ア）が6アンダー66の好スコアで通算5アンダーとし、初日の33位タイから8位タイに浮上した。賞金王争いでは、逆転賞金王を狙うグラエム・マクドウェル（北アイルランド）が通算1オーバー42位タイに低迷しているため、目下賞金ランクトップにつける全米プロチャンピオンのカイマーがマネーキングに輝く可能性が高まってきた。