来季のシード権獲得に向け、ラストスパートをかける丸山大輔が10位タイの好発進を切った。

　米男子ツアーのフォールシリーズ第5戦、フライズ・エレクトロニクス・オープンがアリゾナ州スコッツデールのグレイホークGCを舞台に現地時間の18日開幕。第1ラウンドのこの日、4バーディ、1ボギーの3アンダー67にスコアをまとめた丸山（大）が単独首位のマイケル・アレン（米）に4打差の10位タイにつけた。

　同ツアー2年目を迎えた丸山（大）は、現在賞金ランク174位と苦しい戦いが続いている。来季のシード権を手にするためには同ランク上位125位に入らなければならず、依然状況は厳しいまま。フォールシリーズもこの試合を含め残り3試合となり、その中でシードに滑り込むためには今大会で最低でもベスト10に食い込みたいところだ。

　その他の日本勢は、今田竜二が6バーディ、4ボギーの2アンダー68で回り22位タイ。丸山茂樹は5つバーディを奪いながら、5つのボギーを叩きイーブンパー70止まりで61位タイと出遅れた。

　首位に立ったアレンは、コースから10分のところに自宅を構えているため、この日は友人、知人の大ギャラリーを引き連れてのラウンドとなった。48歳のベテランは「友達が応援してくれると心強い。楽しい1日だった」と1イーグル、6バーディ、1ボギーのラウンドにご満悦。地元でのツアー初優勝に強い意欲を燃やしている。

　だが初日、一番の話題をさらったのはリッチ・ビーム（米）、フランク・リックリターII（米）とともに、トップと2打差の2位タイにつけたニック・ワトニー（米）だった。スタートから4連続バーディで好調な滑り出しを見せながら7番パー4でティーショットを砂地に打ち込み、脱出に手間取ってハザードからハザードを渡り歩き、3パットの『8』を叩く大失態。しかしそこから再び息を吹き返し、18ホールで実に11個のバーディを奪う、ダイナミックなゴルフを披露したのだ。「スケジュールが立て込んでいて、直前まで休もうかと思っていたけれど、出て良かった」と浮き沈みは激しいながらも、ワトニーは2位タイの好スタートに相好を崩していた。

　また出場が話題となったフィル・ミケルソン（米）は、1オーバー71とスコアを伸ばせず80位タイからのスタート。「スコア以上に内容は良かったんだが…」と首を傾げ、第2ラウンド以降の挽回を誓っていた。同じく80位タイにジョン・デイリー（米）がつけた。