欧州ツアーの2011シーズンがいよいよ本格的な戦いに突入する。

　昨年末から新シーズンが始まった欧州ツアーは南アフリカのサンシャインツアーとの共催大会が続いていたが、現地時間20日のアブダビHSBCゴルフ選手権（UAE、アブダビGC）から“デザート・スイング”と銘打たれた中東シリーズ4連戦が開幕。出場選手も前週までの南ア勢中心から一転、昨季賞金王のマーティン・カイマー（独）、全米オープン覇者のグラエム・マクドウェル（北アイルランド）、現世界ランクNo.1のリー・ウェストウッド（英）などが顔を揃え一気にフィールが厚くなる。

　さらに、米ツアーからは昨年のマスターズチャンピオンであるフィル・ミケルソン（米）が参戦。「今年の目標は自分が納得できるシーズンにすること。去年はマスターズ以外では自分の思っていたようなプレーができなかったからね。2011年こそ自分が望んだ通りの年になるようにオフシーズンはすごく練習したよ」と、大会前日に心境を吐露したミケルソン。コーチのブッチ・ハーモン氏を現地まで帯同するなど最後の調整にも余念がない。

　昨年も米ツアーが終わってから上海、シンガポールと欧州ツアーに参戦するなど、ミケルソンは積極的に海外に出ていた。「自分はまだゲーリー・プレーヤーやアーニー・エルスのような国際的に名の知れた選手とは言えないが、そうなりたいと挑戦しているところなんだ。今自分がどの段階にいるのかは分からないけど、グローバルプレーヤーになりたいと思っていることだけは確かさ」と、米国ばかりに目を向けていた以前とは別人のような発言。「家族にとっても海外の様々な文化に触れ、それ学ぶことは素晴らしい経験だからね」と中東での戦いを心待ちにしているようだ。

　その他、全英オープン王者のルイス・ウーストハウゼン（南ア）、メジャー3勝のパドレイ・ハリントン（アイルランド）、17歳の超新星マッテオ・マナッセロ（伊）、エドアルド＆フランセスコのモリナリ兄弟（伊）、さらに次期ライダーカップ欧州チーム主将に決定したばかりのホセ・マリア・オラサバル（スペイン）も出場し、激戦必至の様相を呈している。