11年ぶりの優勝を狙うアンソニー・ウォール（英）が好調なパットを武器に単独トップに躍り出た。

　欧州ツアーのシチリアン・オープン（イタリア、ドナフガータゴルフリゾート＆スパ）は現地時間18日に第2ラウンドの競技を行い、ノーボギーの4アンダー67をマークしたウォールが通算9アンダーで初日の3位タイから首位に浮上。2打差の2位タイでリチャード・グリーン（豪）とラファエル・ジャクリン（仏）が続き、通算5アンダー4位タイにアルハンドロ・カニサレス（スペイン）、スティーブン・ドッド（ウェールズ）らが続いている。また、昨年のライダーカップ欧州チーム主将のコリン・モンゴメリー（スコットランド）が2日連続69で回り、通算4アンダー9位タイと着実に順位を上げている。

　この日トップに立った35歳のウォールはパッティングが好調で、第1ラウンドからの36ホールで叩いたボギーはわずか1つ。「実はパットが好調な理由はiPhoneアプリでデーブ・ストックトンのレッスン動画を見つけて購入したからなんだ」とウォール。ストックトンはフィル・ミケルソン（米）や女子世界ランクNo.1のヤニ・ツェン（台）、最年少メジャーチャンピオンの肩書きを持つモーガン・プレセル（米）らにショートゲームを教えていることで有名だ。

「特にラインの読み方に関するレッスンを見てヒントを得た。お陰で微妙なパットを全部入れることが出来た。携帯のアプリでストックトンのように有名プロのレッスンが受けられるなんて、便利な世の中になったものだね（笑）」。　ウォールが欧州ツアーで最後に優勝を飾ったのは2000年のアルフレッド・ダンヒル選手権。それ以降勝ち星に見放されているが、パッティングがこの調子なら11年ぶりの栄冠も夢ではない。