ドイツの新星マーティン・カイマー（独）がイアン・ポルター（英）を振り切って優勝を飾った。

　欧州ツアーの中東シリーズ第1弾アブダビ・ゴルフ選手権（UAE、アブダビGC）は現地時間の24日、最終ラウンドの競技を終了。前日後続に1打差をつけ単独トップに立っていたカイマーが、最終ホールでバーディを奪いノーボギーの6アンダー66をマーク。通算21アンダーまでスコアを伸ばし、ポルターに1打差をつけ嬉しい今季初Vを飾った。

「これでライダーカップへの切符を確実にしたと思うと嬉しい。（ツアー）初優勝を飾った思い出の試合で、こうしてまた勝つことが出来た。大きな自信になる」と勝利を手放しで喜んだカイマー。今年はヨーロッパのセルティック・マナー・リゾート（ウェールズ）で欧米チーム対抗戦のライダーカップが行なわれる年。一昨年にアメリカ、ケンタッキーで同大会が開催された時、メンバーには選ばれていなかったもののカイマーは会場に足を運び、熱戦の模様をつぶさに観察している。

「あれで自分の思いは決定的になった。自分もライダーカップの舞台に絶対に立ちたいと強烈に思った。凄く良い経験だった」と本人。この優勝で世界ランクもトップ10入りするのは確実。「08年も09年も年間2勝ずつしている。今年も目標は年間最低2勝すること」と言うカイマーには、今や自信に溢れている。

　一方、勝ったカイマーと同じノーボギーの6アンダー66の好スコアをマークしながら、1打差で敗れたポルターは「勝てなかったのは残念だけれど、いい形でシーズンをスタートすることが出来た」と手応えは十分。ツアー屈指の伊達男が今年も華やかに活躍してくれそうだ。

　さらに昨季、賞金ランキング2位に食い込んだ20歳のローリー・マッキルロイ（北アイルランド）が、首位に2打差の単独3位。前日4位につけていたピーター・ハンソン（スウェーデン）は、通算13アンダーとスコアを伸ばせず11位タイ。予選ラウンドで優勝戦線を賑わしたセルヒオ・ガルシア（スペイン）は通算12アンダーでアンソニー・キム（米）らと並び13位タイに終わっている。