記念すべき欧州ツアー初優勝を飾った思い出の地で、マーティン・カイマー（独）が今季初勝利に王手をかけた。

　同ツアーのアブダビ・ゴルフ選手権（UAE、アブダビGC）は現地時間の23日、第3ラウンドの競技を終了。3日連続となる5アンダー67をマークしたカイマーが通算15アンダーで単独トップに浮上。1打差の2位タイに世界ランキング10位のローリー・マッキルロイ（北アイルランド）と同12位で初日のトーナメントリーダー、イアン・ポルター（英）が続き、通算13アンダー単独4位にピーター・ハンソン（スウェーデン）がつけている。

　前日トップのリック・クラッツ（豪）は通算11アンダー8位。セルヒオ・ガルシア（スペイン）はスコアを2つ落とし（通算9アンダー）、前日の2位タイから14位タイに順位を下げた。

「このコースは凄く相性が良いみたいだ。特にここ6週間、休養をたっぷりとった後だけにモチベーションが上がっている。とにかくゴルフがしたくて仕方ない」と首位に立ったカイマー。2年前の今大会でツアー初Vを飾り、昨年は2位タイに食い込むなど本人の言う通り相性は抜群。

「初優勝の時は、3日目を終えて6打リードしていたんだけれど、緊張の余り攻めることが出来ずパットはショートしてばかり。自信がなかったんだね。でもあれから2年たってツアーで4勝を挙げることが出来た。以前の自分とは違う自分で勝負したい」とカイマーは勝利に意欲を見せた。

　一方、1打差にぴたりとつけるマッキルロイは「今日はミスが1つもなかった。気分は上々。明日は面白くなりそうだね」と好調ぶりをアピール。25歳のカイマーと20歳のマッキルロイ。果たしてどちらに軍配が上がるのか？　今季を占う意味でも、明日は大勝負になりそうだ。