米女子ツアーの新規大会、RRドネリーLPGAファウンダーズカップ（アリゾナ州、ワイルドファイアGC）が現地時間18日に開幕。賞金総額100万ドル（約8,000万円）のうち50万ドルがLPGAファウンデーションに寄付され、残りの50万ドルがトップ10入りした各選手の指定したチャリティ団体に寄付されるというユニークな試みでスタートした今大会、第1ラウンドは熱心なクリスチャンとして知られるアンジェラ・スタンフォード（米）が6アンダー 66をマークし単独トップに立った。

　1打差の2位タイでブリタニー・リンシコム（米）とアリー・ソン（韓）が続き、2打差の4位タイにツアー2年目の日系人プレーヤー、ミナ・ハリガエ（米）、ベアトリス・リカーイ（スペイン）、ツアー最年長優勝を狙うジュリー・インクスター（米）らがつけている。

　首位発進のスタンフォードは「（開催地の）フェニックスはギャラリーが多くてとても楽しい。ゴルフが好きな人たちに応援してもらってプレー出来るのは最高に幸せです」と笑顔。この日は8番でダブルボギーを叩きながら続く9番パー4でイーグルを奪い返し、その他6バーディ、ノーボギーの『66』でトーナメントをリードした。

　普段から地道な慈善活動を行っているスタンフォードだが、「賞金は私が主宰するファウンデーション（基金）に寄付するつもりです。個人でチャリティ活動をするのはとても大変で寄付を募るもの難しい作業。それをこうしてツアーを通してやってもらえるのですから大歓迎。1年のうち1週間くらい、賞金のためではなく人助けのためにプレー出来るのは嬉しいことだと思います」と、今大会のコンセプトに共感し二つ返事で出場を快諾したのだとか。

　中には遠征費からキャディに支払うギャラなど、すべてプレーヤーが負担しなければならないため二の足を踏む選手もいるというが、スタンフォードは大会の主旨を心から理解し嬉々としてゴルフに打ち込んでいる。昨年はツアー勝利がなくやや寂しい思いをしたが、舞台がアメリカに移った今週からの3連戦では2009年以来の優勝を目指し「全力を尽くしたい」と声を弾ませる。

　なお、昨年のQTでコンディショナルカードを取得し今大会が米女子ツアーデビュー戦となる野村敏京は、第1ラウンドで2バーディ、5ボギーの3オーバー75。首位のスタンフォードとは9打差の101位タイと下位からのスタートとなっている。