欧州ツアーに新たなスター候補が誕生した。

　モロッコで開催されていた同ツアーのハッサン2世トロフィ（ロイヤルゴルフ・ダルエス・サラーム／レッドC）は現地時間21日、最終ラウンドを行ない、2位からスタートした24歳のリース・デービス（ウェールズ）が7アンダー66と爆発。通算25アンダーで前日トップのルイス・ウーストハウゼン（南ア）に2打差をつけ、逆転でツアー初優勝を飾った。

　アマチュア時代は数々のトーナメントに優勝し将来を嘱望されていたデービスだが、欧州ツアー入りを目指したQスクール（プロテスト）に失敗。下部組織のチャレンジツアーで腕を磨き、賞金ランク上位に入ってメジャーツアーに昇格したばかり。今季はすでにマレーシアン・オープンで3位タイ、アブダビ選手権で6位タイに入り好調ぶりをアピールしていたが、今回の優勝でローリー・マッキルロイ（北アイルランド）らともにヨーロッパを代表する若手のひとりに仲間入り。

「まだ（優勝した）実感がありません。夢みたい」と笑顔で驚きを表現したデービス。メジャーシーズンが間近なため今週は上位選手が米ツアーに出場しており、フィールドが手薄とはいえ勝ちは勝ち。24歳の今後の活躍が大いに期待される。

　その他、通算18アンダー3位タイにトーマス・レベ（仏）、イグナシオ・ギャリド（スペイン）、ミッコ・イロネン（フィンランド）、トーマス・エイケン（南ア）が入ったが、初日トップ発進のニック・ドハティ（英）は4オーバー77を叩いて、通算7アンダー34位タイに沈んでいる。

　日本勢唯一出場の矢野東は、スコアを伸ばしたい12番パー5でダブルボギーを叩くなどふるわず、1オーバー74止まり。通算4アンダーは前日の41位タイから49位タイに順位を下げ、4日間の競技を終了した。