7.5メートルのバーディパットがきれいにラインに乗ってカップに吸い込まれていく。日没サスペンデッドとなった欧州／アジア両ツアー共催のボルボ中国オープン第1ラウンド（現地時間21日、中国、リュクスヒルズ･インターナショナルCC）で、8アンダー64でプレーしたハン・チャンウォン（韓）のハイライトだ。

　ハンは2009年に行われた第1回アジアアマの優勝者。つまりハンは、昨年第2代王者となってマスターズの出場権を獲得し、ベストアマとなった松山英樹の先代王者でもある。ハンはその後、QTをトップで突破してプロに転向した。

　そして挑んだこの大会で、4連続バーディを含む8アンダー64を叩き出し、メジャー王者たちを差し置いての暫定首位発進。これには笑いが止まらない。「ゴルフを始めてまだ9年。プロになったばかりだし、ナショナルチームでプレーはしていたけど、まだろくに稼いでいないから、今週いくらか持って帰れれば最高だね」と無邪気に話し、残り3日間のプレーに意欲を見せた。

　好コンディションにアンダーパーが続出し、ハンに1打差の暫定2位でブラッドリー･ドレッジ（ウェールズ）、ソレン･ケルドセン（デンマーク）、ジェームス・モリソン（英）、ギャラス・メイビン（北アイルランド）の4人がホールアウト。さらにキース・ホーン（南ア）も14番を終了し、同じく7アンダーでこの日のプレーを終えた。

　復活に挑む2人は明暗が分かれた。セルヒオ･ガルシア（スペイン）は、6アンダー66でプレーして暫定首位のハンに2打差としたが、パドレイ・ハリントン（アイルランド）は、1アンダー71とスコアを伸ばしきれず出遅れた。また、日本勢でただ一人出場している平塚哲二は3アンダー69で回っている。