ナ・エン・チョイ（韓）がライバルたちを尻目に飛び出した。

　米女子ツアー最終戦、CMEグループ・タイトルホルダーズは現地時間17日、フロリダ州のグランド・サイプレスGCを舞台に開幕。昨季賞金女王のチョイは、7バーディ、ノーボギーと快調なプレーを続けていたものの、最終18番で3パットのボギー。それでも6アンダー66でホールアウトして、モーガン・プレセル（米）、カリー・ウェブ（豪）に1打差ながら単独首位に立った。

　今季同ツアーで行われた22試合でそれぞれ3位以内に入った選手（一度出場権を獲得した選手は対象外）のうち59人が集結した最終戦。だが、チョイはここ9戦中7試合でトップ10入りと安定したプレーを続けているだけに、好発進は当然といえば当然だ。「全英リコー女子オープン以来、ずっといい感じでゴルフができている。すごく安定している。特にミズノクラシック最終日には素晴らしいプレーができた。そこから何かいいものをここに持ってこられたようです」と、好調さをアピール。優勝でシーズンを締めくくる心積もりでいる。

　一方、2008年のカパルアLPGAクラシック以来、勝利から遠ざかっているプレセルは復活優勝を心に誓っている。「いつもリーダーボード上位でプレーするのが当たり前にならなくてはならない。そのためにこのツアーでプレーしているんだから。目標は勝つこと。忍耐強いゴルフを続けたい」と3年ぶりの優勝に意欲を燃やしている。自分のゴルフを続けていければ、逆転優勝も夢ではない。

　ホール・オブ・フェイマーのウェブも今季は、開幕戦のホンダLPGAタイランドで3位タイといい形でシーズンに入り、続くHSBC女子チャンピオンズ、RRドネリーLPGAファウンダーズカップで2週連続優勝を果たすなど元気いっぱいだった。

　しかし、シーズン後半は失速。20位以上になったのは単独13位に入ったミズノクラシック1試合のみという波の大きな1年となってしまった。それだけに、最後に何とか来季への足がかりをつかもうと、こちらもライバルたちに譲るつもりはない。

　日本勢は、宮里藍が5バーディ、2ボギー、1ダブルボギーとやや出入りの激しいゴルフで1アンダー71。宮里美香も3バーディ、2ボギーの1アンダー71でラウンドして共に20位タイからのスタートとなった。

　その他、首位に2打差の4位タイにクリスティー・カー（米）、マリア・ヨース（スウェーデン）の2人がつけ、さらに1打差の6位タイにポーラ・クリーマー（米）らが続いている。今季同ツアー8勝目がかかるロレックスランキング（女子世界ランキング）No.1のヤニ・ツェン（台）は、2アンダー70で回って13位タイ。ミッシェル・ウィー（米）、アレクシス・トンプソン（米）の若手注目選手2人はいずれも1アンダー71で20位タイにつけている。