51歳でツアー最年長優勝を狙うジュリー・インクスター（米）が後退する中、42歳のママさんプロ、カトリオーナ・マシュー（スコットランド）が3日間でわずか1ボギーの安定したゴルフで単独トップに躍り出た。

　米女子ツアーのロレーナ・オチョア招待は、大会ホステスで元世界No.1のロレーナ・オチョア（メキシコ）の故郷であるメキシコのグアダラハラCCを舞台に現地時間12日、第3ラウンドの競技を終了。前日3位タイのマシューが4アンダー68の好スコアで通算11アンダーまでスコアを伸ばし、後続に3打差をつけトーナメントをリードした。

　通算8アンダー単独2位に昨季大会で最終日に逆転を許し単独2位に終わったリベンジを誓うスーザン・ピーターセン（ノルウェー）が続き、通算7アンダー3位タイにディフェンディング・チャンピオンのキム・インキョン（韓）と前日のトーナメントリーダーのひとりアンナ・ノルドクビスト（スウェーデン）が並ぶ展開。史上最年長優勝を狙い首位（タイ）を快走していたインクスターはこの日3つスコアを落とし、通算5アンダー単独5位に後退した。

　前週のミズノクラシックで優勝争いを演じ4位タイに食い込むなど目下好調のマシューはこの日の17番パー3でティーショットをバンカーに入れ3日間で唯一のボギーを叩いたものの、52ホール連続ノーボギーの快進撃。「こんな記録、記憶にありません。（連続ボギーなしは）私らしくないですね（笑）」とおどけて見せる一コマも。2009年に全英リコー女子オープンで勝ったときは産休明け直後のこと。以来勝星から遠ざかっているが「後ろに強い選手が沢山ひしめいていますが、私は私のゴルフをして明日60台で逃げ切りたい」と2年ぶりの優勝に意欲を見せた。

　一方、日本勢は宮里藍が5バーディ、2ボギーの3アンダー69で回り、3日目にして初の60台をマーク。通算4アンダーでマシューと7打差ながら単独6位の好位置に浮上。懸案のショットも徐々に調子が上がっており、残り18ホール、現在妊娠中の親友オチョアの前で上位争いを演じるつもりだ。

　しかし宮里（藍）と同じ12位タイからスタートした宮里美香は2バーディ、3ボギー、1ダブルボギーの3オーバー75を叩き、通算2オーバー23位タイに後退。最終日は、通算3オーバー単独26位と今大会今ひとつ調子が上がらないロレックスランキング（女子世界ランキング）1位のヤニ・ツェン（台）と同組で回ることが決まっている。