米女子ツアー今季最終戦は朴ヒーヨン（韓）の記念すべき初優勝で幕を閉じた。

　フロリダ州のグランド・サイプレスGCを舞台に現地時間20日に行われた同ツアーのCMEグループ・タイトルホルダーズ最終ラウンド。この日サンドラ・ガル（独）とともに首位タイでスタートした朴が前半に3バーディを奪って終始リードを守り2アンダー70をマーク。通算9アンダーとして、2位タイに並んだガルとポーラ・クリーマー（米）に2打差をつけ逃げ切ってツアー初優勝を飾った。

「まだ信じられません。いつか勝てると信じてはいましたが本当に勝てたなんて…。夢みたいです」と喜びを口にした24歳の朴。2005年にKLPGA（韓国女子ツアー）で新人賞に輝いた後、米ツアーに挑戦して4シーズン目、何度か優勝争いを演じ2009年にはホンダLPGAタイランドとミズノクラシックでキャリアベストの2位（タイを含む）に食い込んだものの勝利には手が届いていなかった。

　リーダーボードの上位にはロレックスランキング（女子世界ランキング）1位のヤニ・ツェン（台）、同2位のスーザン・ピーターセン（ノルウェー）、同4位のナ・エン・チョイ（韓）、同7位のクリーマーら強豪がひしめいており「凄く緊張して硬くなった」と朴は言うが「キャディに初日のつもりでプレーしたら」とアドバイスを貰い、「18番で最後のパットを沈めるまで1番ホールをプレーしているつもりで頑張った」と初々しいコメント。最後は仲間からビールシャワーで祝福され「先週試合で行ったメキシコでテキーラの大瓶を買って来たので、今夜はそれでお祝いします！」と満面の笑みを浮かべた。

　2打差をつけられ2位タイに甘んじたクリーマーも「このコンディション、このメンツの中で9アンダーまでスコアを伸ばしたのは凄い。昨日一緒に回りましたけれど、彼女（朴）は素晴らしいプレーヤーです」と賞賛の声を挙げた。

　その他上位陣は、通算6アンダー4位タイにチョイとピーターセンが入り、2つスコアを落としたツェンが通算2アンダーでクリスティー・カー（米）、ミッシェル・ウィー（米）と並び6位タイ。ツェンは今季同ツアー8勝目ならず。しかし開幕戦の勝利を含め通算7勝を挙げ、プレーヤー・オブ・ザ・イヤー（年間最優秀選手賞）、賞金女王、ベアトロフィー（年間平均ストローク数No.1）など各賞の主要部門を独占する一方で、クリーマー、カー、申智愛（韓）、ウィーらはシーズン未勝利に終わっている。

　日本勢は宮里藍、宮里美香ともにイーブンパー72とスコアを伸ばせず、通算2オーバーの16位タイで2011年シーズンを終了。藍はエビアン・マスターズで1勝を挙げ賞金ランク8位、美香は未勝利で同ランク22位だった。