ロレックスランキング（女子世界ランキング）No.7の宮里藍が、同No.1のヤニ・ツェン（台）と激しい優勝争いに突入した。

　ツェンの母国、台湾の建国100周年記念行事の一環としての行われている米女子ツアー、LPGA台湾選手権の第1ラウンド（現地時間20日／台湾、サンライズG＆CC）は、4アンダー68でプレーした藍とツェンの2人が首位。1打差でモーガン・プレセル（米）、アンナ・ノルドクビスト（スウェーデン）、ジェニファー・ソン（米）の3人が追い、さらに1打遅れた6位タイで宮里美香、クリスティー・カー（米）ら6人が追走している。

　すでに2年連続プレーヤー・オブ・ザ・イヤーのタイトルを決めている地元ヒロインのツェン。大観衆の期待に応えるプレーを見せたが、藍も負けてはいなかった。

　強風が吹き荒れる難しいコンディションの中、5バーディ、1ボギーでプレー。「フェアウェイキープがしっかりできて、パーオンもうまくいった。だからいいプレーができた。それでも風次第。明日は雨が降ると聞いたから、我慢しながらバーディを狙って行きたい」と、藍は笑顔で今季2勝目を狙っている。

　今季7勝目を地元で挙げようと意気込むツェンは、大観衆の期待に最初は緊張する様子を見せる。「1番で大勢のファンを見た時、ナーバスになってしまった。キャディに『どうすればいいの？』と聞いたほど。でも、自分自身に『リラックス』と言い聞かせてプレーした」と打ち明けた。

　ともに風の強い環境で育った同世代の2人が引っ張る新しいアジアのトーナメント。ツェンが地元の期待に応えるのか、それとも藍が敵役となってこれを阻むのか。最終日まで息をつく間もない戦いは続く。

　ロレックスランキング2位のスーザン・ピーターセン（ノルウェー）は、1アンダー71で12位タイ、上田桃子は申ジエ（韓）らとともに2オーバー74で38位タイで初日のラウンドを終えている。