ヤニ・ツェン（台）が苦しみながらもプレーオフを制して今季5勝目を挙げた米女子ツアーのウォルマートNWアーカンソー選手権（アーカンソー州、ピナクルCC）。現地時間11日に行われた最終ラウンドで追い上げを見せた宮里藍だったが、プレーオフ進出にわずか1打足りず、今季2勝目はお預けとなった。

　この日首位と3打差の8位タイからスタートした藍は出だし直後の2番、3番の連続バーディでペースをつかみ前半を2アンダー34で折り返す。後半に入るとボギーもあるものの14番パー5でイーグルを奪って見せ場を作るなど着実にスコアを伸ばし5アンダー66でホールアウト。通算11アンダーとし勝ったツェンに1打差の単独3位に食い込んだ。

　欲を言えば終盤、勝負どころの17番でのボギーが痛かった。最終18番でバーディを奪い返したが結局1打届かず。それでも予選ラウンドの2日間は『30』を切れずにいたパット数が、最終ラウンドは18ホールで『26』パットとグリーン上での技が光った。何よりバーディを量産（1イーグル、6バーディ、3ボギー）する爆発力が、今後のシーズン終盤に繋がりそうな勢いを感じさせる。

　会場を訪れていたメンタルコーチのピア・ニールソン（スウェーデン）とリン・マリオット（米）両女史に「素晴らしいラウンドだった」と褒められ、優勝こそ逃したものの藍は達成感に包まれていた。

　一方、昨季大会で最終日に『64』をマークし、米ツアーキャリアベストの単独3位に食い込んだ宮里美香だが、今週は60台を1日（第2ラウンド）しかマーク出来ず通算4アンダーの22位タイ止まり。好調なショットにパットが噛み合なかった。

　また前日12位タイの好位置につけていた野村敏京は最終日に2つスコアを落とし、通算3アンダー25位タイに終わっている。