女子ゴルファー“日本一”の栄冠に輝いた宮里美香が、主戦場のアメリカへ舞台を移してまずまずのスタートを切っている。

　米女子ツアーのナビスターLPGAクラシック（アラバマ州、RTJゴルフトレイル）は現地時間7日に第1ラウンドの競技を行ったが、全選手ホールアウトできないうちに日没サスペンデッドが決定。そんな中、出場している日本勢2人はともにホールアウトし、前週の国内公式戦・日本女子オープンゴルフ選手権でプロ入り初優勝を達成した宮里美香が4バーディ、1ボギーの3アンダー69をマーク。暫定ながらトップとは4打差の20位タイにつけた。また、世界ランクNo.1で今季6勝目を狙う宮里藍は後半にスコアを伸ばし、2アンダー70で暫定38位タイとなっている。

　この日インスタートの美香は、出だし10番パー5で幸先良くバーディ発進。さらに14番でもバーディを奪い勢いに乗るかと思われたが、直後の15番でボギーを叩き前半を1アンダーで折り返す。それでも後半はノーボギーと安定感を見せ、4番、8番のバーディで3アンダーにスコアを伸ばしてホールアウト。「今日はショットが良かったのに5?6メートルのパットが入らなかった。でも短いパッティングは好調なので明日以降も楽しみです」と、調子の良さをうかがわせた。

　大会前にはLPGA公式サイトで“hit her stride in the last few weeks”（ここ数週間は絶好調）と大会注目プレーヤーの一番手として取り上げられ、他の米国メディアからも“LPGA``s Big Gun Mika Miyazato”（LPGA代表選手のミカ・ミヤザト）と紹介されるなど、日本最高峰の舞台でプロ初勝利を挙げた20歳には現地でも注目が集まっている。大会最終日となる10月10日に21歳の誕生日を迎える美香が、自身のバースデーVを飾るとともに日米両ツアーを股にかけた2週連続優勝の快挙を目指す。

　一方、前週の日本女子オープンでは最終日に体調不良でスコアを落とし9位終戦となった藍。それでも日本での今季獲得賞金を1,672万円とし、国内ツアーの来季シード権はほぼ安泰。「日本でのシード獲得という最低限の目標はクリアできた」と心置きなく主戦場の米ツアーへ舞い戻り、臨んだこの日の第1ラウンド。インスタートの11番で序盤からボギーを叩くと、前半はバーディなしの1オーバーと我慢のゴルフとなってしまう。ところが後半の2番、3番で連続バーディ、5番バーディ、7番ボギーとするも最終9番でバーディフィニッシュ。バックナインだけで4バーディとさすがの集中力を発揮し、2アンダー70で初日のプレーを終えた。「序盤に耐えるゴルフができたので後半流れが来ましたね。（日本女子オープン最終日より）体調もだいぶ良いです」と臨戦態勢を整えている。

　上位陣はいずれもホールアウトした選手で、この日ノーボギーの7アンダー65で回ったクリスティー・カー（米）が暫定ながら単独トップに立ち、1打差の暫定2位タイにモーガン・プレセル（米）、ドロシー・デラシン（米）、アンナ・ノルドクビスト（スウェーデン）が続く展開。なお、宮里藍と米ツアーの賞金女王を争う申智愛（韓）とヤニ・ツェン（台）の2人は今大会に出場していない。