世界ランク上位のビッグネームたちがリーダーボードの上位を賑わしている。

　早くもスタートした欧州ツアー09年シーズン開幕戦のHSBCチャンピオンズは、中国・上海のシャーシャン・インターナショナルGCを舞台に、現地時間の6日その幕を開けた。早朝の霧と小雨の影響で、地面がやわらかくなった状態はトッププロたちにとっては攻めやすい絶好のコンディション。そんな中、出だしの1番でボギーを叩きながら、続く2番でイーグル、3番から3連続バーディの猛攻を見せた世界ランク12位のヘンリック・ステンソン（スウェーデン）が、7アンダー65で第1ラウンド単独トップに立った。

　1打差の2位タイに昨季大会で三つ巴のプレーオフを制し優勝を飾っているフィル・ミケルソン（米／世界ランク2位）の他、セルヒオ・ガルシア（スペイン／同ランク3位）、アンソニー・キム（米／同8位）、アダム・スコット（豪／同16位）の計4人。前週、念願の欧州ツアー賞金王（08年シーズン）の座を射止めたロバート・カールソン（スウェーデン／同6位）は3アンダー69で、パドレイ・ハリントン（アイルランド／同5位）らと並び14位タイからのスタート。しかし中国でも人気の若手個性派カミロ・ビジェガス（コロンビア／同7位）は、1オーバー73を叩き45位タイと出遅れた。

「ここのところ、あまりいいプレーが出来ていなかったから、久々にいいゴルフが出来て良かった。特に長いクラブの調子が悪かったんだけれど、今日は3番ウッドでのいいショットもあったし、グリーン周りのプレーも冴えていた。すべてが噛み合っていたね」と、並み居る強豪を抑えて単独トップに立ったステンソン。昨季は同ツアーの賞金ランク7位とベスト10圏内はキープしたが、優勝はなく本人の中では忸怩たる思いが渦巻いていた。同郷のカールソンがスウェーデン人として初の賞金王に輝いたことも刺激になり、「いいスタートが切れたから、この調子で最後まで突っ走りたい」とステンソンは久々の勝利に意欲を燃やしている。

　一方、ディフェンディング・チャンピオンのミケルソンは「パットが良かった」と初日のラウンドを振り返る。「去年も勝因はグリーン上での戦い。勝敗を分けるのはパットだから、今日のゴルフはいい兆候」と連覇に手応えを感じている様子。上位には実力者たちがひしめいているが、久しぶりの実戦でミケルソンが今後どんなゴルフを見せるのか、注目だ。