韓国出身の20歳、キム・インキョンが念願のツアー初優勝に王手をかけた。

　米女子ツアーのロングスドラッグス・チャレンジ（カリフォルニア州ダンビル、ブラックホークCC）は現地時間の11日、第3ラウンドの競技を終了。前日トップに立ったキムが、強風が吹き荒れた難しいコンディションの中、3アンダー69にスコアをまとめ、通算11アンダーで2位のアンジェラ・スタンフォード（米）に1打差をつけ単独首位の座を守った。

　通算6アンダー3位タイにヤニ・ツェン（台）とモリー・ファンクハウザー（米）がつけたが、前日5位タイのディフェンディング・チャンピオン、スーザン・ピーターセン（ノルウェー）は7オーバー79の大叩きで、通算3オーバー33位タイに後退。今季初勝利が遠のいた。

　また前日3位に浮上した女王ロレーナ・オチョア（メキシコ）も出だしの1番でダブルボギーを叩いてつまずき「必死で巻き返そうとしたけれど、出来なかった」と肩を落とした。結局スコアは2オーバー74。通算4アンダーは、首位と7打差の6位タイに順位を下げている。

「風が強くて難しかったけれど、全体的にいいゴルフが出来ています。ミスを最少限に食い止めることを考えていました」と言うのは、ツアー2年目にして初優勝を狙うキム。実は昨季のウェグマンズではオチョアとのプレーオフを戦い、惜しくも敗れた経験がある。この日は因縁のオチョアとのラウンド。だが「彼女のことはすごく尊敬しています。一緒に回れる、ってことは、自分もいいプレーをしている証拠。今日は本当に楽しかった」と直接対決を心から喜んだ。

　後続には今季すでに1勝を挙げ好調のスタンフォードや、メジャーチャンピオンのツェンが続いているが「そろそろ私の番にしたい」と言うキムが逃げ切る可能性は大いにありそうだ。

　一方、前日順位を上げた宮里藍はこの日、序盤からボギーが先行する苦しいラウンド。グリーンを狙うショットがバラつき、ショートゲームで凌いだが3バーディ、6ボギーの3オーバー75を叩き、通算2オーバーで25位タイに一歩後退している。