女王のロレーナ・オチョア（メキシコ）が万全の態勢で今季のメジャー2戦目に臨む。

　休養明けで現地時間11日に開幕する米女子ツアーのマクドナルドLPGA選手権（メリーランド州ハバー・ド・グラース、ブルロックGC）に参戦するオチョアは、今季2勝と女王にしてはスロースタート。賞金ランク3位と今ひとつ精彩を欠いているが、08年までの3年間で21勝というハイペースの方が異例のことで、本人に焦る気持ちはまったく見られない。

「進化するためにスイングとパッティングに少し改造が必要だった」と前向きゆえの結果としっかり受け止めている。サッカーのプレー中に足の骨を折った専属キャディのデビッド・ブロッカー氏も今大会から復帰し、優勝への材料は揃いつつある。「夏までには100％の状態にしたい」と口にしたオチョアだが、メジャータイトルとなれば目の色が違う。マイペースの中にも闘志を燃やし、きっちりと結果を出しに行く。

　対抗馬となるのは、やはり層の厚い韓国勢とディフェンディング・チャンピオンのヤニ・ツェン（台）。今年も激しいデッドヒートが繰り広げられそうな予感でいっぱいのメジャー第2戦から目が離せない。

　日本勢は上田桃子、大山志保、宮里美香の3人が参戦。中でも注目は、メジャー初挑戦となる宮里（美）だ。できる限りの試合に出場しているため、今大会で6連戦のハードなスケジュールだが、層の厚い米女子ツアーでは珍しいことではなく、そんな選手はゴロゴロしている。約1か月後に全米女子オープンが控えているため、まだまだ連日のラウンドは続くが、まったく気にする様子はない。

　日本ではなく、米国でプロデビューしただけに、そんなムードにすっかりなじんでいる。19歳という若さもあるものの、それ以上に前向きな姿勢が目立つだけに、無欲で挑む初めてのメジャーに期待したいところだ。宮里藍に励まされ、不振から元気を取り戻しつつあるツアー2年目の上田、パットが決まれば強い大山も金星奪取を狙う。