ロレーナ・オチョア（メキシコ）が地元で貫禄を見せつけた。

　現地時間20日に開幕した米女子ツアーのマスターカード・クラシック（メキシコ、ボスケ・リアルCC）。第1ラウンドのこの日、ノーボギーの7アンダー65と爆発した世界ランク1位のオチョアが、地元の期待に応え単独トップに立った。2打差の2位にナ・エン・チョイ（韓）がつけ、4アンダー68の3位タイに世界ランク2位のヤニ・ツェン（台）、未勝利ながら今季好調のブリタニー・ラング（米）、ベテランのパット・ハースト（米）がつけている。

「3日間の短期決戦だから、カギは初日どこまで（スコアを）伸ばせるか。ここ数年この大会で出遅れているので、今回は絶対にいいスコアを出しておきたい」と語っていたオチョアが、その言葉通りの快進撃。前半からバーディを量産すると、圧巻は9番パー5での鮮やかなイーグル。地元ギャラリーの大歓声に笑顔で手を振ったあとも、手綱を緩めることなくノーボギーの完璧な内容でトーナメントをリードした。「勝つためにここに来ています。ぜひ地元でファンの皆さんを喜ばせたい」と固く心に勝利を誓った。

　一方、日本が誇るルーキー2人も大健闘。大山志保が5バーディ、2ボギーの3アンダー69をマークし、スーザン・ピーターセン（ノルウェー）らと並び6位タイの好発進を切れば、宮里美香も3バーディ、1ボギーの2アンダー70と落ち着いたプレーで13位タイとまずまずの滑り出し。先輩格の宮里藍、上田桃子は今大会には出場していないが、今季ツアー本格参戦1年目の2人が上位争いの一角を担った。

　ところで06年には国内ツアーで賞金女王に輝いた経験もある大山だが、ここまで3試合は実力を出し切れていない。しかし昨季来悩まされてきたひじ痛もようやく癒え、実戦を積みながら練習に打ち込んで来た成果がここにきて表れた様子。もうひとり、19歳の宮里（美）は目下恐いものなしの上り調子。オチョアの故郷メキシコで、日本勢の活躍が期待される。

　なおポーラ・クリーマー（米）は1オーバー73、37位タイ発進。ディフェンディング・チャンピオンのルイーズ・フライベルグ（スウェーデン）は9オーバー81の大叩きで、122位タイと大きく出遅れた。