宮里藍の米女子ツアー初勝利が遠のいた。

　同ツアーの今季第3戦HSBC女子チャンピオンズは、シンガポールのタナ・メラCCガーデンCを舞台に現地時間の7日、第3ラウンドの競技を終了。午後の遅い時間になって雷雨による2時間19分の中断を挟むアクシデントに見舞われたが、宮里は前半2つのバーディを奪い、波に乗るかに思われた。ところが中盤でリズムが狂い、11番パー3ではティーショットを池に入れて痛恨のダブルボギーを叩くなど失速。上位がスコアを伸ばす中イーブンパー72でホールアウトし、首位と7打差の通算4アンダー11位タイへ後退した。

　前日までトーナメントを引っ張ったポーラ・クリーマー（米）とジェーン・パーク（米）がそれぞれ5位（通算6アンダー）と6位タイ（通算5アンダー）へ順位を落とし、代わって首位の座を奪ったのは、この日6アンダー66と爆発したキャサリン・ハル（豪）。27歳のオーストラリア人は昨季CNカナディアン女子オープンで初優勝を飾って以来トッププロの仲間入りを果たし、今乗りに乗っている選手のひとり。「2打リードをもらえたのは大きい。もちろん優勝を狙って行きます！」とツアー通算2勝目に意欲を見せた。

　ハルと2打差の2位に浮上したのは、今季開幕戦で優勝を飾っているアンジェラ・スタンフォード（米）。こちらも出場8試合連続トップ10入りと「ゾーンに入っている」状態。以下、通算8アンダー単独3位にヨー・スヨン（韓）、通算7アンダー単独4位に金美賢（韓）がつけており、ディフェンディング・チャンピオンのロレーナ・オチョア（メキシコ）は通算5アンダー6位タイから逆転を狙う。

　宮里以外の日本勢は上田桃子がノーボギーの1アンダー71にスコアをまとめ、通算1アンダー21位タイにつけたが、「この内容で1アンダーしか出せなかったのはもったいない」と納得のいかない様子。最終日のバーディラッシュを誓っていた。大山志保は4オーバー76を叩き、通算9オーバー67位タイに低迷中。