ポーラ・クリーマー（米）が後半の3連続バーディで単独トップに躍り出る中、ルーキーの宮里美香が健闘を続けている。

　米女子ツアー今季第2戦、ホンダLPGAタイランドは、タイのシャムCCプランテーションCを舞台に現地時間の2月28日、第3ラウンドの競技を終了。この日5アンダー67と爆発したクリーマーが通算11アンダーまでスコアを伸ばし、後続に3打差をつけトーナメントをリードした。初日からエンジンがかからずにいた今季初登場の女王ロレーナ・オチョア（メキシコ）は上がり2ホール連続バーディを奪い、通算8アンダーで前日首位のブリタニー・ラング（米）と並び2位タイに浮上している。

　さらに通算5アンダー単独4位にカリー・ウェブ（豪）。日本期待の宮里（美）はイーブンパー72とスコアを伸ばせなかったものの、通算4アンダー5位タイの好位置をキープした。

「アイアンの切れが良かったです。今日はグリーンを外さないプレーが出来ましたね。まだ残り18ホールあるけれど、もちろん勝ちたい。優勝を狙って行きます」と強気に優勝宣言を行ったクリーマー。追いかけて来るのが世界ナンバー1のオチョアだが、「私にとってナンバー1の座（を奪うの）は時間の問題だと思う」と言い切り、打倒オチョアを狙うクリーマーにとって、最終日最終組の相手が“宿敵”というのは願ってもないチャンス。ここで相手の出ばなを挫ければ、今季に大きな弾みがつく。最終ラウンドは灼熱のタイを舞台に、クリーマー vs. オチョアの息詰まるシーソーゲームが期待出来そうだ。

　一方、19歳で堂々上位でのプレーを繰り広げている宮里（美）は前半3つバーディ奪い、一時トップに1打差まで迫りながら、後半ボギーを3つ叩き、スコアは振り出しに。首位のクリーマーとは現時点で7打差あり、逆転は難しい状況になった。それでもプロとしてのスタートを切ったばかりの宮里（美）にとって、序盤での優勝争いは貴重な経験。「手応えをつかんだ」というショットの調子を維持できれば、最終日も面白いことになりそうだ。

　その他の日本勢は宮里藍が2つスコアを落とし、通算1アンダーで16位タイにつけ「目標の1日4アンダーを最後の日ぐらい出してみたい」と巻き返しを誓っている。なお大山志保は通算6オーバー45位タイに低迷中。