念願の米女子ツアー挑戦を目標に必死で戦い続けた2008年の大山志保。だが、日本ツアーでは惜しいところで何度もチャンスを逃した。

　シーズン半ばのサントリーレディスオープン、ニチレイPGMレディス、プロミスレディスゴルフトーナメントと3週連続2位（タイを含む）。他の試合もチャンスがなかったわけではないのに勝てないまま終盤戦に突入した。10月末のマスターズGCレディースでようやくシーズン初勝利を挙げたものの、賞金ランク8位に終わった。

　国内で今ひとつだった大山は、昨年一つの夢を現実に変えた。賞金女王となった06年には国内を優先させたため、メジャー出場をあきらめたこともあったが、米国志向はかなり以前から持っている。厳しいことで知られるかつて師匠だった清元登子が「あの子は本当に米国向き」というほどの積極的なゴルフと物怖じしない性格。満を持して米ツアーのファイナル・クォリファイング・トーナメントに挑み、第1ラウンドでいきなり首位に立つと楽々突破。念願の米ツアー出場権を獲得し、新年を迎えた。

　酷使してきたことで痛めたヒジの治療を開幕までに乗り越えなければならないのが気になるが、期待は大きい。「ラインが見える」という得意のパッティングを武器に、新天地で優勝を目指す。