岡本綾子以来となる日本人賞金女王を狙う宮里藍が苦しい戦いを強いられている。

　米女子ツアーのロレーナ・オチョア招待は現地時間12日、メキシコ・グアダラハラCCを舞台に開幕。注目の宮里はショット、パットともに今ひとつで、2つしかバーディを奪えず（1ボギー）、1アンダー71で13位タイ。およそ24万ドル（約2,200万円）差で賞金ランキング首位を突っ走る申智愛（韓）が、5アンダー67の2位タイと絶好のスタートを切ったのとは対照的な第1ラウンドとなってしまった。

　すでにルーキー・オブ・ザ・イヤーのタイトルは決めている申は、プレーヤー・オブ・ザ・イヤーと賞金女王のトリプルタイトルも狙っているが、プレーヤー・オブ・ザ・イヤーのランキングで2位につけるロレーナ・オチョア（メキシコ）が宮里と同じ13位タイと低迷しているだけに、リラックスモードで残り3日間を戦えそうだ。

　首位はツアー未勝利のキム・ソンヒ（韓）。ノーボギー7アンダー65と好プレーぶりに満足そうな表情で「今年は何度もチャンスがあったけどツキがなかった。今週はいいプレーができれば勝てると思う」と堂々のV宣言が飛び出した。

　ツアーに47人いる韓国勢は、今季これまでに8人が優勝を飾っている。そのうちの1人、申が3勝を挙げ、韓国人初の賞金女王タイトルにも王手をかけている中、また新たな韓国人ヒロインが生まれるのかどうか？　韓国勢の中でもライバル意識は高いだけに、キムのプレーぶりにも注目だ。

　一方、自らの名前が冠された大会で勝利を狙うオチョアは、出遅れに不満そうな表情。このまま上位に食い込めず申に優勝を許せば、4年連続のプレーヤー・オブ・ザ・イヤーを逃すことになる。地元・メキシコでそれは絶対避けたいだけに、2日目からはファンの声援をエネルギーにかえて猛チャージを仕掛けるはずだ。