世界ランキングNo.1として初のメジャーに臨む宮里藍が出遅れる中、同郷の後輩・宮里美香と永遠のライバル・横峯さくらが好スタートを切った。

　米女子ツアーの今季メジャー第2戦LPGA選手権は現地時間24日、ニューヨーク州ローカスト・ヒルCCを舞台に開幕。昨年までウェグマンズLPGAを開催していたコースは以前に比べ絞り込まれたフェアウェイと、深いラフがメジャーの雰囲気を醸し出している。そんな中、途中降雨に見舞われながら宮里（美）が4バーディ、1ボギーの3アンダー69をマーク。首位に並んだステイシー・ルイス（米）、リー・スンワ（韓）、クリスティー・カー（米）に1打差の4位タイと絶好のポジションを確保した。

　また、横峯は出入りの激しいゴルフながら尻上がりに調子を上げ、後半4つのバーディを奪い1アンダー71でホールアウト。ポーラ・クリーマー（米）、ジュリー・インクスター（米）らと並び11位タイ発進。日本からスポット参戦の有村智恵は序盤に3連続ボギーを叩くも、後半取り戻し1オーバー73の38位タイにつけている。

　一方、前週ショップライトLPGAクラシックで今季4勝目を飾り、勢いそのままにメジャー初制覇を目指す宮里（藍）は、気合いが空回りしたのかこの日わずか1バーディ（5ボギー）。4オーバー76の乱調で97位タイと大きく出遅れた。日本人史上初の世界ランク1位に輝いた重圧もあるだろうが、2日目以降は意識過剰にならず普段通りのプレーに徹してもらいたい。

　右足半月板損傷を抱えながら出場している上田桃子も大苦戦。出だしでいきなりダブルボギー、ボギー、ボギーと3ホールで4オーバーを叩いたのが響き6オーバー78。124位タイと下位に低迷している。

　明暗を分けた日本勢を尻目にメジャー初日の話題をさらったのが、この日満50歳の誕生日を迎えたインクスター。11番までに4つスコアを伸ばし一時トップに立つと、後半ボギーがかさむも1アンダー71の11位タイ発進。50歳とは思えないハツラツプレーに首位タイのルイスが「50歳なんて信じられない。決勝ラウンドでは是非一緒に回って優勝を争いたい」と言えば、カーも「彼女はまさにアイアン・ウーマン（鉄の女）ね！」と憧憬の眼差し。若い選手たちが異口同音にインクスターの偉大さを語り、「自分もああいうプレーヤーになりたい」、「理想のキャリア」と絶賛した。（STATS-AP）