起死回生のチップインバーディが、ジャスティン・ローズ（英）を完全優勝に導いた。

　現地時間18日、米男子ツアーのプレーオフシリーズ第3戦、BMW選手権はイリノイ州のコグ・ヒルG＆CCを舞台に最終ラウンドの競技を終了。前日、後続に4打差をつけ首位を守ったローズが、最後は苦しみながら接戦を制し今季初V、ツアー通算3勝目を飾った。この勝利でローズはフェデックスカップポイントランク34位から3位にジャンプアップ。トップ30のみに出場が許される次週の同シリーズ最終戦、ザ・ツアー選手権（22?25日／ジョージア州、イースト・レイクGC）の切符を手中に収めた。

　晩秋の気配さえ漂うシカゴ郊外のコグ・ヒルG＆CC。初日、コースレコードにあと1打と迫る63の好発進で飛び出したローズは、前日まで終始安定したゴルフを続けていたが、プレッシャーがかかった最終日前半は、ジリジリとした展開が続く。猛チャージをかけてくる選手はいなかったものの、2番でボギーを先行させると前半2バーディ、2ボギーのイーブンパーでスコアを伸ばせず、15番パー5でボギーを叩くと、2位のジョン・センデン（豪）に1打差まで迫られた。しかし土壇場の17番、グリーンを外した第3打のアプローチを絶妙なタッチでカップに沈めチップインバーディ。その1打で後続を突き放し、初日からの首位を守りツアー3勝目にして最も大きなタイトルを獲得した。

　その他、2打差の単独2位にセンデンが入り、通算10アンダーまでスコアを伸ばしたジェフ・オギルビー（豪）が単独3位に食い込み、ポイントランク圏外からトップ30入り。オギルビーは11月に故郷のメルボルンで行われるザ・プレジデンツカップ（11月17?20日／豪州、ロイヤル・メルボルンGC）への出場権も自力で獲得した。

　さらに世界ランク1位のルーク・ドナルド（英）がスコアを3つ伸ばし、通算8アンダーで単独4位。ポイントランク4位をキープして逆転年間王者に望みをつないだ。また、現在同ランク1位のウェブ・シンプソン（米）は通算7アンダーで単独5位に入っている。

　尚、今大会に日本勢は出場していない。