大会3連覇のかかるスティーブ・ストリッカー（米）が最後はハラハラドキドキの展開の中、上がり2ホール連続バーディで追いすがるルーキーを振り切り僅差の優勝をもぎ取った。

　米男子ツアー、ジョン・ディア・クラシック（イリノイ州、TPCディアラン）は現地時間10日、最終ラウンドの競技を行い、2位に2打差をつけ単独トップからスタートしたストリッカーは前半5番でダブルボギーを叩いたものの、9番までに4つのバーディを奪い首位を快走していた。

　ところが前日単独4位のルーキー、カイル・スタンレー（米）が12番から4連続バーディを奪って形勢逆転。ストリッカーが15番、16番で連続ボギーを叩いた段階で、スタンレーが2打リードを奪う展開となり、3連覇は風前の灯かと思われた。しかし百戦錬磨のストリッカーが粘って17番でバーディを奪うと、続く18番のこれを入れなければプレーオフというプレッシャーのかかる場面でバーディパットを決め、最終18番でボギーを叩いたスタンレーを再逆転。通算22アンダーまでスコアを伸ばしたストリッカーに3連覇が転がり込み、スタンレーは1打差の単独2位にとどまった。

「絶体絶命だと思っていた。最後の（バーディ）パットはボーナスだった」と劇的な勝利に声を詰まらせたストリッカー。同一大会3連覇は過去タイガー・ウッズ（米）やジャック・ニクラウス（米）、トム・ワトソン（米）ら伝説の大スターだけに許された専売特許。それらビッグネームの中に44歳のストリッカーが名を連ねることになった。

　その他上位陣は、通算17アンダー3位タイにザック・ジョンソン（米）とマット・マキラン（カナダ）が入り、通算16アンダー5位タイにチェズ・リアビ（米）とチャールズ・ハウエルIII（米）が食い込んだが、今季3勝目が期待されたマーク・ウィルソン（米）は最終日に3つスコアを落とし、通算10アンダーで5位タイから30位タイに急降下し4日間の競技を終えた。

　尚、今田竜二はカットラインに1打足りず予選落ちに終わっている。