スーパースター、タイガー・ウッズ（米）の不調にも、リーマンショック以来の米国の経済状況にも、PGAツアー（米男子ツアー）は揺るがなかった。

　現地時間1日、プレーオフシリーズ第2戦、ドイツ銀行選手権（2?5日）開幕を前に舞台となるマサチューセッツ州、TPCボストンの会場で、同ツアーコミッショナーのティム・フィンチェム氏が会見を行い、米国3大放送局のうちの二局『CBS』『NBC』とそれぞれ2021年までの9年間の新契約を結んだことを発表した。

　契約金などの詳細は明らかにされなかったが、テレビ中継とスポンサー獲得は切っても切り離せない関係にある。苦しい時期に届いた明るいニュースであることはまちがいない。ツアーの賞金額を飛躍的にアップさせ、スポンサーを引っ張ってきたタイガーのスキャンダルと不調に、経済危機が重なる大ピンチの時期に契約更新のタイミングが来ることで、今後を危ぶむ声があったのを吹き飛ばす格好となった。

　なお、ケーブルテレビのスポーツ専門チャンネルである『ゴルフチャンネル』との15年契約も2021年まで継続しており、とりあえずツアーは安泰。あとは、欧州、南ア勢におされがちな状況を、米国勢がいかに打破していくかにかかっている。