ツアーで最も“飛ばない”選手のひとり、ヒース・スローカム（米）が堅実なゴルフでスコアを伸ばし単独トップに浮上した。

　米男子ツアーのフォールシリーズ第2戦、マクグラドレー・クラシック（ジョージア州、シー・アイランドGCシーサイドC）は現地時間9日に第3ラウンドの競技を行い、この日3位タイスタートのスローカムが4アンダー66をマーク。通算12アンダーまでスコアを伸ばし、トーナメントをリードした。1打差の2位タイに46歳のジョー・デュラント（米）とルーキーのトロイ・メリット（米）が続き、前日トップに立っていたデビッド・トムズ（米）はイーブンパー70とスコアを伸ばせず、通算10アンダー単独4位に後退。前週のバイキング・クラシックに続く今季3勝目を狙うビル・ハース（米）が通算9アンダー5位タイにつけている。

　大会初日の1ホール目でいきなりボギーを叩いて以来、50ホール連続ノーボギーの堅実なプレーを続けたきたスローカムだが、第3ラウンドの終盤16番でついに今週2つ目のボギーを叩くことに。それでもトップに浮上したのはフェアウェイキープ率、パーオン率ともに上位に食い込む抜群の安定感があったから。「このコースを攻略する方法？　それはティーショットをフェアウェイに置いて確実にグリーンに乗せ、チャンスにパットを入れること。ミスを最少限に抑えて安全なゴルフをする。いつも僕がやっていることだよ」とステディなゴルフが身上のスローカム。

　ドライビングディスタンスは平均279.2ヤードで部門ランキング158位。パワーゴルフ全盛の時代にあって飛ばないながらもツアーでは過去3勝を挙げており、昨年は強豪ひしめくプレーオフシリーズ初戦のザ・バークレイズで優勝を飾っている。「目標は勝って賞金ランクトップ30に入ること」と語るスローカムが約1年ぶりの勝利を目指す。