丸山茂樹に大きなチャンスが訪れた。

　米男子ツアーのバレロ・テキサス・オープン（テキサス州サンアントニオ、ラカンテラGC）は現地時間の6日、第3ラウンドを行った。前日6位タイの丸山（茂）が6バーディ、1ボギーの5アンダー65で回り、通算12アンダーとして4位タイに浮上。初日から首位を走るイエスパー・パーネビック（スウェーデン）には6ストローク離されているが、それでも逆転不可能な差ではない。約4年ぶりのツアー通算4勝目が見えてきた。

　予選ラウンドに比べ風が強まったこの日、丸山（茂）は10番まで1バーディ、1ボギーと静かな滑り出し。12番でバーディを奪うとスイッチが入り、そこから3連続バーディ奪取に成功。さらに上がり2ホールも連続バーディとして優勝戦線に踏みとどまった。現在賞金ランク145位と、米ツアーに挑戦して以来初めてシード落ちの危機に瀕し、崖っぷちに立たされていたが、土壇場で優勝争いに加わるのはさすが。シード獲りにとどまらず、ここで一気に優勝まで突き進みたい。

　そんな丸山（茂）に対し、この日も4つスコアを伸ばし、通算18アンダーでトーナメントをリードするパーネビックも、01年以来約6年半ぶりの勝利を狙うのだから緊張感は隠せない。

「1番でバーディパットを決めて、行ける！　と思ったが、2番で短いパットを外してから、どうもパッティングがしっくりいっていない」とパーネビックは険しい表情を見せたあと、「でもタフなコンディションの中、66で回れたのだからよしとしなくては…」と気を取り直した。「明日はパターが勝敗の鍵を握るはず。おそらく60台半ばのスコアを出さなければ勝てないだろう」とバーディ合戦での優勝争いを予想した。

　3打差の2位にマティアス・グロンバーグ（スウェーデン）が続き、今大会過去2度の栄冠に輝いているジャスティン・レナード（米）が通算14アンダー単独3位。丸山大輔は1イーグル、3バーディ、4ボギーの1アンダー69で回り、通算4アンダーで39位タイにとどまっている。