現地時間2日、01年全英オープン王者のデビッド・デュバル（米）に救済の手が差し伸べられた。

　今季は生涯獲得賞金トップ25の資格でツアーに参戦していたデュバルだが、3月以降ツアーを欠場。フォールシリーズ第2戦のバイキング・クラシックで復帰を果たしている。

　その理由は、妊娠中だった夫人の体調不良。母子の状態が決して安全とは言えず、当然、すでに抱えている3人の子供の世話もできなかったことから、デュバルはツアーを休んで家族の世話をすることを決断したのだ。だが、プロゴルファーは結果を出さなくては稼げず、ツアーと言う仕事場までも奪われてしまう過酷な世界。今季は出場6試合で獲得賞金はわずかに7万1,954ドル（約830万円）。賞金ランキングは216位に甘んじ、このままでは来季のツアー出場権を失う。

　危機に直面したデュバルは春先から公傷制度の適用を水面下でツアーに交渉。賛否両論が飛び出していたが、ついにこの適用を勝ち取った。デュバル同様、夫人の病気で5月のワコビア選手権を棄権し、5歳の三つ子の世話に専念していたダドリー・ハート（米）にもこれが適用される。2人は来季、賞金ランキング125位以内の選手と同じ様に、試合に出られることになる。

　尚、デュバル夫人は8月に無事、娘のシエナちゃんを出産。母子共に健康に生活を送っている。